2023.03.22名古屋市のマンション売却価格相場は?各市区町村別・築年数別・間取り別に解説

名古屋市のマンション売却価格相場は?各市区町村別・築年数別・間取り別に解説画像

名古屋は三大都市圏の一つで、中古マンション市場としても人気のエリアです。
名古屋の中古マンション市場は実際のところ、どのような状況なのでしょうか。
この記事では、名古屋でマンション売却を考えている方に向けて、名古屋市内のマンション売却状況をレインズのデータを参照しながら紹介します。

名古屋市の中古マンション売却価格相場の推移

ここでは、名古屋市の中古マンション売却価格相場の推移を見ていきましょう。
2018年の売却価格は「2,231万円」でしたが、2021年には「2,505万円」となっており、おおむね右肩上がりであることが分かります。
専有面積は大きく変動しておらず、㎡単価が少しずつ上昇しているといえるでしょう。

一方で2020年は新型コロナウイルスの影響で取引件数が減っているものの、2021年度にはコロナ以前を上回っており、市内での売却需要は大きいと考えられます。

年度 件数(件) ㎡単位(万円/㎡) 価格(万円) 専有面積(専有面積) 築年数(年)
2018年 2,653 30.86 2,231 72.31 22.40
2019年 2,736 32.03 2,354 73.48 23.13
2020年 2,596 32.42 2,398 73.98 23.58
2021年 2,804 34.14 2,505 73.39 24.04

出典:中部圏不動産流通機構「年刊市況レポート(2021年度)」

名古屋市各地域の中古マンション売却価格相場

次に、名古屋市の地域別の中古マンション売却価格相場を見ていきましょう。
地域別で見ると、最も取引年数が多いのが中区、次いで多いのが千種区となっています。
中区は名古屋の中心ともいえる区で、愛知県庁や名古屋市役所があります。
一方で価格相場を見てみると、昭和区や東区、千種区で高くなっていることがわかります。

各区町村 件数(件) ㎡単位(万円/㎡) 価格(万円) 専有面積(専有面積) 築年数(年)
千種区 317 40.67 3,104 76.32 24.25
東区 218 45.62 3,247 71.17 21.70
北区 133 28.25 2,122 75.10 25.14
西区 124 35.59 2,470 69.40 21.30
中村区 104 33.58 2,200 65.53 24.33
中区 321 47.96 2,788 58.12 23.44
昭和区 192 43.19 3,377 78.18 20.94
瑞穂区 132 38.26 2,965 77.49 21.66
熱田区 100 35.65 2,569 72.07 21.40
中川区 98 22.22 1,700 76.48 27.68
港区 115 19.96 1,483 74.30 25.89
南区 79 24.62 1,839 74.71 26.45
守山区 95 20.09 1,529 76.09 30.04
緑区 173 28.61 2,212 77.32 23.54
名東区 221 34.71 2,630 75.77 24.56
天白区 226 28.64 2,277 79.50 25.98

出典:中部圏不動産流通機構「年刊市況レポート(2021年度)」

名古屋市で人気が高いエリアの特徴

ここでは、名古屋市で人気が高いエリアの特徴について見ていきましょう。

JR名古屋駅へのアクセスが良い

名古屋駅はJR東海では新幹線や東海道本線、中央本線、関西本線が利用できる他、名鉄名古屋駅、近鉄名古屋駅へと乗り換え可能と、様々な交通手段を利用できる名古屋市の主要駅です。

千種区や名東区などで取引件数が多いですが、これらの区の特徴として名古屋駅へのアクセスの良さが挙げられるでしょう。

例えば、名古屋駅から千種駅までは約10分程度で移動可能です。
千種区は中心部からはやや離れていますが、大学があったり、高級住宅街があったりなど、人気の高い住環境を備えていることも取引件数の多い理由として考えられるでしょう。

名東区は名古屋の東に位置する区ですが、名古屋駅へは自動車で20分程とアクセスにも優れています。名古屋駅が名古屋の西の玄関と呼ばれるのに対し、名東区は特に自動車を使った際の東の玄関と呼ばれることもあります。特に、中心街に近いエリアでは盛んに取り引きされています。

自然に囲まれている

次に挙げられるのが、自然に囲まれているかどうかという点です。
名古屋市内で取引件数が多い区のなかに、天白区があります。
天白区は先程のデータを見てみても、中区、千種区に次いで取引件数が多くなっています。

天白区が人気の理由としては、天白川や天白川緑地、名古屋市農業センターdelaふぁーむなど自然が多いということが挙げられるでしょう。
なお、天白区は住宅地としての性格も強く、住みやすい環境を持ちながら、自然豊かな環境に囲まれていることが人気の理由の一つだといえるでしょう。

文教地区に指定されている

名古屋市内で人気が高いエリアとしては、文教地区に指定されているエリアが挙げられるでしょう。
文教地区とは、教育施設が多く集まるエリアのことで、名古屋市においては「名古屋大学周辺の東部丘陵地一帯」が文教地区に指定されています。

昭和区は文教地区として人気の高いエリアで、名古屋大学の医学部や中京大学、南山大学などが集まります。
こうした文教地区が人気の理由としては、教育機関が多く集まることから安全性が高く、また通学しやすいなど、子育てしやすい環境になっていることが考えられます。

名古屋市の条件別マンション売却価格相場

次に、築年数や間取りなど条件別に見た名古屋市のマンション売却価格相場を見ていきましょう。

【築年数別】中古マンション成約状況

名古屋市における築年数別の中古マンション成約状況を見てみると、基本的に築年数が古くなる程価格が低くなっていることが分かります。特に築26年以降は価格が大きく下がっています。
また、取引件数別では、築36年以上を除くと築6~10年が最も多く、次に築16~20年となっています。
しかし、全体として取引件数の差は小さく、名古屋市においてはどの地域でも一定売却が進めやすいと考えられるでしょう。

築年数 件数(件) ㎡単位(万円/㎡) 価格(万円) 専有面積(専有面積)
~築5年 249 59.67 4,380 73.40
築6~10年 367 52.87 4,031 76.25
築11~15年 281 43.25 3,450 79.77
築16~20年 363 35.71 3,004 84.13
築21~25年 321 30.32 2,428 80.07
築26~30年 202 24.23 1,584 65.39
築31年~35年 233 21.40 1,359 63.50
築36年~ 689 16.78 1,114 66.36

出典:中部圏不動産流通機構「年刊市況レポート(2021年度)」

売却時には、各築年数ごとの物件の特徴を把握したうえで買主様にアピールすることが大切です。築年数ごとに売却する際のポイントについては、こちらの記事で解説していますのでご覧ください。

マンション売却に築年数は影響する?築年数別に売却のポイントを解説

【間取り別】中古マンション成約状況

間取り別の中古マンション成約状況を見てみると、最も取引件数が多いのが3DK・LDKで、次いで4DK・LDK、2DK・LDKとなっています。
ワンルームや1DK・LDKの取引件数と比べると部屋数が多いマンションの取引件数が多く、ファミリー層の取り引きが多いと考えられるでしょう。

間取り 件数(件) ㎡単位(万円/㎡) 価格(万円) 専有面積(専有面積)
ワンルーム 68 25.46 608 23.88
1DK・LDK 206 39.32 1,622 41.24
2DK・LDK 471 39.65 2,674 67.43
3DK・LDK 1,407 35.36 2,702 76.41
4DK・LDK 485 31.34 2,769 88.36
5DK・LDK以上 11 22.33 2,513 112.53

出典:中部圏不動産流通機構「年刊市況レポート(2021年度)」

【駅からの交通条件別】中古マンション成約状況

駅からの交通条件別で中古マンション成約状況を見てみると、駅からの距離が遠い程件数が少なくなる傾向にあります。
ただし、一番取引件数が多いのが徒歩6~10分以内で、次いで多いのが徒歩5分以内です。
基本的に、駅からの距離が近いほうが人気が高いものの、駅からの距離が近い物件は価格が高い傾向にある為、便利でありつつ、より購入しやすい徒歩6~10分以内の物件が人気となっていると考えられます。

交通条件 件数(件) ㎡単位(万円/㎡) 価格(万円) 専有面積(専有面積)
徒歩5分以内 1,540 36.75 2,650 72.10
6~10分以内 1,600 32.27 2,453 76.01
11~20分以内 1,135 24.69 1,878 76.05
21分以上 253 16.39 1,223 74.60
バス便 411 19.18 1,480 77.14

出典:中部圏不動産流通機構「年刊市況レポート(2021年度)」

名古屋市における中古マンション売却の傾向

名古屋市における中古マンション売却の傾向を見ると、以下のようなことが分かるでしょう。

  • マンション売却価格は近年緩やかに上昇している
  • 名古屋駅へのアクセスが良いエリアの人気が高い
  • 3DKや3LDKなどファミリー向けの間取りの人気が高い

名古屋市のマンションの売却を考えている方は、今後の価格動向を判断するうえでぜひ参考にしてみてください。

名古屋市でマンションを売却する際のポイント

最後に、名古屋市でマンションを売却する際のポイントを紹介します。

まずはマンション売却の流れを知る

まずはマンション売却の流れを理解しておくようにしましょう。
マンション売却は数ヵ月程度かかるのが一般的で、各タイミングで様々な必要書類がある点や売却のタイミング次第では価格が変わってしまう可能性がある点などに注意しなければなりません。
少しでも良い条件で売却できるよう、最初にマンション売却の流れを知っておくことが大切だといえるでしょう。
具体的なマンション売却の流れは以下の通りです。

  • 不動産会社に査定依頼を出す
  • 媒介契約を締結する
  • 不動産会社が広告を出稿するなど売却活動を行う
  • 内覧に対応する
  • 条件の合う購入希望者が現れたら売買契約を結ぶ
  • 決済や引き渡しを行う

なお、上記の流れで、売却活動を始めてから成約するまでおおよそ3ヵ月程度は見ておく必要があります。
マンション売却のより詳しい流れと内容については、以下記事を参考にしてみてください。

マンション売却の流れを詳しく解説-必要な手続きやポイントについても紹介

査定を受けて適切な売却価格を把握する

マンション売却の流れを把握したら、実際に査定を受けて適切な売却価格を把握しましょう。
マンション売却では、査定価格次第で必要な自己資金や売却後の資金計画が変わります。

マンションを売却する際には、抵当権が抹消されている必要がありますが、ローンの残債がある場合には、残債を完済しなければなりません。
残債資金として、マンションの売却価格を利用することもできますが、ローンの残債よりマンションの売却額が少ないこともあります。
この場合、手持ち資金で差額を補填したり、住み替えローンを活用したりといった対応が必要になります。
その為、早い段階で査定を受けて、どのくらいの価格で売却できるかを理解しておくことが大切です。

また、売却後の住生活についても考えなければなりません。
その為には、マンションがいくらで売れて、手残りがどのくらいになるのか理解しておく必要があるでしょう。
マンションの売却査定については、以下記事でより詳しく解説していますのでご覧ください。

マンション売却査定の不安を解消!査定の流れや査定でみられるポイントを徹底解説

長谷工の仲介では、無料査定を受け付けていますので実際に査定を申し込む際はこちらをご利用ください。

長谷工の無料査定

対象地域での実績が豊富な不動産会社に依頼する

売却査定後は、実際にマンション売却を依頼する不動産会社を決める必要があります。
ここまで見てきた通り、名古屋市は各区ごとに特徴があり売却価格も異なります。その為、依頼する不動産会社を選ぶ際には、対象地域に詳しいかどうかといった点を重視しましょう。

長谷工の仲介には名古屋市出身の担当者が在籍している為、地元に精通した担当者に依頼できます。さらに、大手ならではの幅広いソリューションを提示可能です。
例えば、売却を依頼した後は、その不動産会社が広告活動を行なっていくことになりますが、長谷工であれば大手の強みを生かして様々な媒体でWEB広告を打つことができます。
他にも、360°VR内覧などを導入しており、売主様の売却をサポートしています。

名古屋でのマンション売却をお考えであれば、ぜひ長谷工の仲介にご相談ください。

名古屋エリア 店舗のご案内

まとめ

ここまで、名古屋におけるマンション売却価格について、近年の推移や地区ごとの特徴、築年数や間取りなど条件別価格などをご紹介しました。
名古屋での売却を検討されているのであれば、この記事でご紹介した名古屋のマンションの傾向などもぜひ参考にしてみてください。

また、名古屋での売却を検討しているのであれば、売却時から様々なソリューションを利用できるだけでなく、引越し後の不安を解消するアフターサポートも充実している長谷工の仲介がお勧めです。
マンション売却に関する相談も受け付けていますのでお気軽にご連絡ください。

長谷工の仲介の不動産売却について知る

売却何でも相談

※本記事の内容は2023年3月22日現在のものであり、制度や法律については、今後改正・廃止となる場合がございます。

満足度の高い売却は「長谷工の仲介」で。

「知人・親族にすすめたい」そんなお客さまが90.8%!満足度の高い売却は「長谷工の仲介」で。

売却の流れをチェック!

この記事の著者

逆瀬川 勇造(合同会社7pockets 代表社員)
明治学院大学卒。銀行、不動産会社勤務を経て独立。宅地建物取引士、FP2級技能士(AFP)、住宅ローンアドバイザー。

関連のおすすめ記事