| この記事で分かることを1分で解説 | |
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リースバックを利用中、または利用を検討中の方のなかには、売却した自宅を将来的に買い戻したいと考えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
リースバック後に自宅を買い戻す為には、買戻し価格の相場や資金調達の方法、契約時に押さえておくべきポイントなどを事前に把握しておくことが大切です。また、買戻しができなくなるケースを知っておけば、トラブルを未然に防げるでしょう。
この記事では、リースバック後の買戻しの仕組みや価格相場、資金調達方法などについて解説します。
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リースバック後の買戻しとは?
リースバックで売却した自宅を買い戻す為には、売買契約とは別に、買戻しに関する取り決めを契約書に盛り込む必要があります。まずは、リースバックの基本と買戻しの仕組みについて確認しておきましょう。
リースバックの仕組み
リースバックとは、自宅をリースバック会社(主に不動産会社)に売却して現金化した後、同じ物件を賃貸借契約で借りて住み続ける仕組みのことです。
リースバックの正式名称は「セール・アンド・リースバック」で、売却(セール)・賃貸(リース)・買戻し(バック)の3つを組み合わせたものです。
リースバックの特徴やメリット、注意点については、こちらの記事で詳しく解説していますのでご覧ください。
リースバックとは?仕組みやメリット・注意点を不動産のプロが解説
買戻しの仕組み
リースバックで売却した自宅を買い戻す為には、売買契約・賃貸借契約に加え、再売買の予約契約の締結、もしくは買戻し特約を定めておく必要があります。
ただし、全てのリースバック商品に買戻しオプションが付いているわけではありません。
契約後に買い戻せないと気付いても手遅れになるので、買戻しを前提にリースバックを利用するのであれば、契約前に再売買予約の有無や特約を確認しておきましょう。
2つの制度の主な違いは以下の通りです。
| 比較項目 | 再売買の予約 | 買戻し特約 |
|---|---|---|
| 根拠規定 | 民法第556条 | 民法第579条 |
| 契約の締結時期 | いつでも可能 | 売買契約と同時のみ |
| 買戻し期限 | 当事者間で自由に設定可能 | 最長10年(未定の場合は5年) |
| 買戻し価格 | 当事者間で自由に設定可能 | 当事者間で自由に設定可能 ※合意がない場合は売買代金+契約費用 |
| 対象資産 | 動産・不動産どちらも可 | 不動産のみ |
| 登記の可否 | 仮登記のみ可能 | 本登記が可能 |
| 第三者への対抗力 | 弱い(仮登記の為) | 強い(本登記の為) |
それぞれの違いを詳しく見ていきましょう。
再売買の予約とは
再売買の予約とは、民法第556条に基づく売買の予約契約のことで、将来的に同じ物件を再度売買することをあらかじめ約束しておく仕組みです。価格や期間、条件を当事者間で自由に設定できる為、個々の事情に合わせて柔軟な計画が立てられます。買戻し期限の上限も法律上定められていない為、長期的な資金計画を組みやすいのが特徴です。
ただし、登記による第三者への対抗力は仮登記にとどまる為、リースバック会社が物件を第三者に売却した場合、買戻しの権利を主張できないリスクがあります。
民法上の買戻し特約とは
買戻し特約は民法第579条に基づく制度で、売主様が買主様に買戻し代金を支払うことで売買契約を解除し、物件を取り戻せる特約です。
買戻し特約は本登記が可能な為、法的拘束力および第三者に対する対抗力が強いのが特徴です。買戻し代金は、当事者間の合意で自由に設定可能(合意がない場合は売買代金+契約費用)です。ただし、期間は最長10年(期間を定めなかった場合は5年)という制約があります。
さらに、売買契約と同時に締結しなければならないなど条件が厳しい為、実務ではほとんど採用されておらず、再売買の予約契約が主流となっています。
リースバックの買戻し価格の相場
リースバックの買戻し価格は、売却価格の1.1倍〜1.3倍が相場です。計算式は以下の通りです。
例えば、リースバックを利用して2,000万円で売却した自宅を買い戻す場合、おおよそ2,200万~2,600万円が買戻し価格となります。同じ物件でも売却時より高くなるのは、リースバック会社が負担した登記費用や印紙代、不動産取得税などの諸経費に加え、利益分が上乗せされる為です。
買戻し価格の倍率は、物件の条件によっても変動します。
都市部の駅近物件など再販売しやすい物件であれば1.1倍程度に抑えられる一方、郊外の物件や築年数の古い物件は1.3倍程度まで高くなる傾向にあります。買戻しを前提にリースバックを利用する場合は、事前に複数社から見積もりを取り、買戻し価格の条件を比較しておきましょう。
長谷工リアルエステートには、不動産だけでなくお金の専門知識を持つFP(ファイナンシャルプランナー)資格保有者が多数在籍。単なる物件の査定にとどまらず、お客様のライフプランに寄り添った最適な資金計画をご提案いたします。詳しくはこちらをご覧ください。
買戻し時の資金はどうする?
リースバックで売却した自宅を買い戻す為には、数百万円から数千万円単位のまとまった資金を用意しなければなりません。資金調達の方法は、住宅ローンを利用するか、それ以外の手段で準備するかの2つに分けられます。それぞれの特徴を見ていきましょう。
住宅ローンを利用する
リースバックで売却した自宅の買戻しでも住宅ローンを組むことは可能です。本人の収入に問題がなければ審査に通る可能性があるので、金融機関に相談してみましょう。
ただし、金融機関によってはリースバック物件の買戻し向け融資を取り扱っていないケースもあります。複数の金融機関に問い合わせ、対応可能なところを探してみてください。
「リースバックを使うとブラックリストに載ってしまうのでは?」と不安に感じる方もいらっしゃいますが、リースバックを利用しただけで信用情報に傷がつくことはありません。ただし、注意したいのが任意売却に至ったケースや、その前後で住宅ローンの延滞・債務不履行があったケースです。
このような履歴があると信用情報機関に事故情報として登録され、一定期間は新規の借り入れが制限される為、住宅ローンの審査にも影響を及ぼす恐れがあります。
事故情報が登録される期間は信用情報機関によって違いがあります。心配な方はあらかじめ信用情報の開示請求を行い、現状を把握しておくと安心です。
任意売却の基本や流れ、注意点については、こちらの記事で詳しく解説していますのでご覧ください。
住宅ローン以外で資金調達する
住宅ローン以外にも買戻し資金を準備する方法はあります。
以下の表を参考に、ご自身の状況に合わせて検討しましょう。
| 資金調達方法 | 注意点 |
|---|---|
| 計画的な貯蓄 |
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| 親族からの援助 |
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| 親族名義での買戻し |
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| 退職金の活用 |
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| 資産の売却 |
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いずれの方法においても、買戻し期限までに確実に資金を準備できるよう、逆算して計画を立てましょう。
出典:国税庁「No.4508 直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の非課税」
買戻しができなくなるケース
リースバックを利用したからといって、確実に自宅を買い戻せるとは限りません。条件や状況によっては買戻しの権利を失ってしまう恐れがあります。ここでは、買戻しができなくなる代表的な4つのケースをご紹介します。
契約書に買戻し条件が明記されていない場合
買戻しに関する条件が契約書に明記されていないと、将来的に買戻しを拒否される恐れがあります。リースバック会社との間で「将来買い戻せますよ」と口約束を交わしていたとしても、書面に残っていなければ法的な根拠はありません。担当者が変わったり、会社の方針が変更されたりした場合、口頭での約束が破られることも考えられるでしょう。
特に、再売買の予約契約書を締結していなければ買戻しを求める法的根拠が存在しない状態となる為、泣き寝入りするしかないケースもあります。買戻しを前提にリースバックを利用するのであれば、買戻しに関する条項を必ず契約書に盛り込んでもらいましょう。
家賃を滞納した場合
リースバックで家賃の滞納が続くと、リースバック会社は賃貸借契約を解除できます。
契約を解除されると退去しなければならず、それと同時に買戻しの権利も失われてしまいます。契約内容によっては、たった一度の滞納でも再売買の予約が無効になる条件が設定されているケースもあります。
また、リースバックの家賃は周辺の賃貸相場よりも高めに設定される傾向にあります。契約前に長期間無理なく支払い続けられる家賃かを確認しておきましょう。買戻しの権利を失わない為にも、家賃の支払いが厳しくなりそうなときは、事前にリースバック会社に相談してください。
買戻し期限を過ぎた場合
買戻し特約の場合、民法上の制約により最長10年(期間を定めなかった場合は5年)で権利が消滅します。この期限は法律で定められている為、当事者間で延長することはできません。
一方、再売買の予約契約の場合は法律上の期限の定めはありませんが、契約書で設定した期限を過ぎると買戻しを請求できません。買戻し期限が近づいても資金の準備が難しい場合は、早めにリースバック会社に相談し、期限の延長交渉や代替策を検討しましょう。
リースバック会社が物件を第三者に売却した場合
リースバック会社が物件を第三者に売却してしまうと、買戻しが難しくなるケースがあります。買戻しの権利を守る手段として再売買の予約がありますが、これはあくまで仮登記であり、第三者に対する法的な対抗力が弱いのが難点です。
その為、物件が第三者に渡ってしまうと、新しい所有者に対して「買い戻させてほしい」と主張できなくなる恐れがあります。
さらに注意したいのが、定期借家契約でリースバックを利用しているケースです。この場合、新しい所有者から契約期間の満了時に退去を迫られることがあります。
このようなトラブルが発生する原因の多くは、契約内容に対するリースバック会社と売主様の認識のズレにあります。
契約前のトラブル事例についてはこちらの記事で詳しく解説していますのでご覧ください。
よくあるリースバックのトラブル事例とは?失敗しないためのコツを紹介
リースバック後の買戻しを成功させる為の4つのポイント
ここからは、リースバック後の買戻しを成功させる為に押さえておきたい4つのポイントをご紹介します。
買戻し条件を契約書に具体的に記載する
買戻しに関する条件は、再売買の予約契約書に具体的な形で盛り込んでおきましょう。曖昧な表現のまま契約すると、後々トラブルの原因となります。
契約書に明記しておくべきポイントは以下の3点です。
| 項目 | 記載時のポイント |
|---|---|
| 買戻し価格 |
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| 買戻し時期 |
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| 権利の譲渡可否 | 将来、親族名義で買い戻す可能性がある場合は、買戻し権を第三者に譲渡できる旨を明記しておく |
もっとも有利な契約条件は、「いつでも買い戻せる」と「価格は固定」の組み合わせです。この2つが揃っていれば、資金を準備するペースに合わせ、納得できる金額で買戻しを請求できます。
普通借家契約のリースバックを選ぶ
リースバックを利用する際は、できるだけ普通借家契約が選べるリースバック会社を選びましょう。
賃貸借契約には普通借家契約と定期借家契約の2種類があります。
普通借家契約は借主様の権利が強く守られており、貸主様側に正当な事由がない限り、契約は自動的に更新されます。つまり、住み続けたい限り住み続けられる契約です。
一方、定期借家契約は、契約期間が満了した時点で賃貸借契約が終了します。更新がない為、期間満了時に買戻し資金が準備できていなければ、そのまま退去しなければなりません。
実務では多くのリースバック会社が定期借家契約を採用しています。契約前にどちらのタイプかを必ず確認しておきましょう。
複数のリースバック会社を比較検討する
リースバック会社によって買戻しの対応可否や条件は異なります。
1社だけの提案で判断すると、より好条件の会社を見逃してしまうこともあるので、複数のリースバック会社を比較検討しましょう。
なお、比較する際は買戻し価格だけでなく以下のポイントにも注目してください。
- 毎月の家賃がいくらになるか
- その他にどのような付帯条件があるか
複数のリースバック会社を比べる際、契約の細かな条件まで見極めるのは容易ではありません。長谷工リアルエステートでは、FP資格を持つ営業担当者が、付帯条件や無理のない家賃設定のアドバイスまで親身になってサポートします。少しでも不安がある方は、無料査定よりお気軽にご相談ください。
買戻しに向けた資金計画を入念に立てる
自宅を買い戻したい場合は、買戻し時から逆算し、しっかりとした資金計画を立てておきましょう。
買戻しの際は、買戻し代金だけでなく、契約書に貼る印紙税や所有権移転の登記費用、登記手続きを依頼する司法書士への報酬などが追加でかかります。
さらに住宅ローンを組んで買い戻す場合はローンの保証料や事務手数料も必要です。具体的に必要な諸費用と金額の目安は以下の通りです。
| 費用項目 | 概要 | 金額の目安 |
|---|---|---|
| 買戻し代金 | リースバック業者から物件を再購入する代金 | リースバックで売却した価格の1.1倍~1.3倍 |
| 登録免許税(所有権移転) | 所有権を買主様に戻す為の登記にかかる国税 | 固定資産税評価額×2.0% ※土地は軽減措置により令和11年3月31日までの間に登記を受ける場合1.5% |
| 不動産取得税 | 不動産を取得した際に都道府県へ納める地方税 | 固定資産税評価額×4% ※軽減措置により令和9年3月31日までは3% |
| 印紙税 | 再売買契約書に貼付する収入印紙代 |
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| 司法書士報酬 | 所有権移転登記・抵当権設定登記等の代理手数料 |
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| 仲介手数料 | 不動産会社が仲介に入る場合の手数料 ※不動産会社が買主の場合は不要 |
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| 事務手数料 | リースバック業者が買戻し手続の際に課す手数料 | 買戻し価格の1~3% |
| 住宅ローン関連費用(ローン利用時のみ) | 融資事務手数料・ローン保証料・団信保険料など |
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| 火災保険料(ローン利用時は必須) | 買戻し後に所有者として加入する火災保険 | 3万円~ ※プランや期間、物件種別によって変動 |
| 固定資産税・都市計画税(日割り清算) | 所有権移転日を基準とした年税額の日割り清算金 | 固定資産税額が12万円、物件の引き渡しが5月1日に行われた場合(1月1日起算日)
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買戻しを検討する際は、「買戻し代金さえ用意できれば問題ない」と油断せず、事前に見積もりを取り、総額でいくら必要になるのかを把握しておきましょう。
また、これからリースバックの利用を検討する場合は、売却時にかかる費用もあわせて確認しておくと安心です。売却時に必要な諸費用や税金、節約方法については、こちらの記事で詳しく解説していますのでご覧ください。
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出典:日本司法書士会連合会「報酬アンケート結果(2024年(令和6年)3月実施)」
出典:国土交通省「<消費者の皆様向け>不動産取引に関するお知らせ」
まとめ
リースバックで売却した自宅を買い戻す為には、再売買の予約契約の締結や、売却価格の1.1倍~1.3倍となる買戻し代金と諸費用の準備が必要です。また、契約書への買戻し条件の明記やリースバック会社の比較検討などが、買戻しを実現する為のポイントとなります。
長谷工の仲介では、リースバックのご相談から売却後のサポートまで、売主様の状況に合わせて柔軟にご提案いたします。将来の買戻しを見据えたリースバックをご検討の際は、長谷工の仲介までお気軽にご相談ください。
※本記事の内容は2026年5月22日現在のものであり、制度や法律については、今後改正・廃止となる場合がございます。




