| この記事で分かることを1分で解説 | |
|---|---|
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マンション売却で後悔しない為には、事前に費用の全体像を正確に把握し、賢く節約することが大切です。
この記事では、マンション売却にかかる費用の内訳や具体的なシミュレーション、費用を抑える方法などをご紹介します。
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マンション売却にかかる手数料・費用
マンション売却にかかる費用は、税金以外で売却価格に対して3.5〜4%程度かかるといわれています。まずはその内訳と、それぞれどのように金額が決定されるのかを解説します。
マンション売却にかかる手数料・費用を以下の表にまとめました。
| 費用の種類 | 費用の目安 |
|---|---|
| 仲介手数料 | 仲介手数料は売却価格によって上限額(税抜)が以下のように決まっている。
仲介手数料には別途消費税が発生する。 |
| 譲渡所得にかかる税金 | 売却で譲渡所得(売却益)が発生したときに生じる税金。所得税および住民税、復興特別所得税を合算した原則的な税率は以下の通り。
|
| 印紙税 | 売買契約書に記載する契約金額で決定される。住宅で多い価格水準の印紙税は以下の通り。
2027年3月31日までは軽減税率が適用される。 |
| 各種書類の取得にかかる費用 |
それぞれ200〜600円かかる。 |
| 抵当権抹消にかかる費用 |
|
| 住所変更登記・氏名変更登記にかかる費用 |
司法書士によって変動する。 |
| 住宅ローン一括返済の手数料 | インターネットバンキングや窓口の申し込みで無料〜3.3万円程度。 |
| 引っ越し費用 |
時期によって変動する。 |
| ハウスクリーニング費用 | 水回りの必要な箇所だけを行えば5万〜8万円程度。 |
仲介手数料
仲介手数料とは、仲介を依頼した不動産会社に支払う手数料であり、スムーズに不動産を売却するうえで必要な費用です。買主様を募集する為の広告活動や、契約書類の作成、引き渡し手続きなど各業務に対する対価ともいえます。
仲介手数料は成功報酬である為、売買契約が成立した時点で発生します。支払いのタイミングは、売買契約時に50%、引き渡し時に50%支払うことが一般的です。
仲介手数料は不動産会社が受領できる上限額が決まっています。上限額は取引額に応じて決まり、別途消費税も発生します。その算出方法は下表の通りです。
| 売却価格 | 仲介手数料の上限(別途消費税) |
|---|---|
| 200万円以下 | 売却価格×5% |
| 200万円超〜400万円以下 | 売却価格×4%+2万円 |
| 400万円超 | 売却価格×3%+6万円 |
出典:国土交通省「<消費者の皆様向け>不動産取引に関するお知らせ」
なお、「低廉な空家等の売買取引における媒介報酬額の特例」により、売却価格が800万円以下の場合は上限額が「30万円+消費税」となります。
その為、物件価格が200万円の場合も700万円の場合も、不動産会社は仲介手数料として「30万円+消費税」を請求することができます。
例として、マンション売却価格が1,000万〜5,000万円であった場合の各仲介手数料の上限額は以下の通りです。
| マンション売却価格 | 仲介手数料 | 仲介手数料(消費税込み) |
|---|---|---|
| 1,000万円 | 36万円 | 39.6万円 |
| 2,000万円 | 66万円 | 72.6万円 |
| 3,000万円 | 96万円 | 105.6万円 |
| 4,000万円 | 126万円 | 138.6万円 |
| 5,000万円 | 156万円 | 171.6万円 |
仲介手数料の計算方法や支払いのタイミングについては、こちらの記事で詳しく解説していますのでご覧ください。
マンション売却の仲介手数料とは?計算方法や支払いのタイミングを解説
不動産売却の仲介手数料とは?計算方法や支払い時期についてご紹介
譲渡所得にかかる税金(譲渡所得税)
譲渡所得税とは、マンション売却で譲渡所得が発生したときに生じる所得税および住民税、復興特別所得税の総称です。
譲渡所得は以下の式で計算されます。
譲渡価額とは、基本的には売却価格のことです。取得費とは、土地や建物の購入額や取得時にかかった諸費用から減価償却費を控除したものです。減価償却とは、固定資産は時間の経過とともに価値が減るという考え方をもとに、費用を耐用年数に応じて分割する会計処理方法です。譲渡費用には、売却時に発生した仲介手数料や印紙税などが該当します。
譲渡所得がプラスであった場合、譲渡所得に税率を乗じて譲渡所得税を求めます。
税率は不動産の所有期間によって異なり、所有期間が5年以下を短期譲渡所得、5年超を長期譲渡所得と呼び、それぞれの税率は以下の通りです。
| 所得の種類 | 所有期間 | 所得税率 | 住民税率 |
|---|---|---|---|
| 短期譲渡所得 | 5年以下 | 30% | 9% |
| 長期譲渡所得 | 5年超 | 15% | 5% |
※2037年までは復興特別所得税として所得税額の2.1%が加算されます。
実際に、所有期間が5年超、取得費が不明のケースで税金を計算してみましょう。なお、取得費が不明な場合は、売却価格の5%を概算取得費として計上するのが一般的です。
【税金】
譲渡所得=譲渡価額-(取得費+譲渡費用)
=3,000万円-(3,000万円×5%+106.6万円)
=2,743万円
所得税=2,743万円×15%
≒411.4万円
復興特別所得税=411.4万円×2.1%
≒8.6万円
住民税=2,743万円×5%
≒137.1万円
税金=所得税+復興特別所得税+住民税
=411.4万円+8.6万円+137.1万円
=557.1万円
譲渡所得税の計算方法については、こちらの記事で詳しく解説していますのでご覧ください。
譲渡所得とは?不動産売却時の税金の計算から確定申告手続きまで詳しく解説
長期譲渡所得とは?短期譲渡所得との違いや税金の計算方法について解説
マンション売却時の減価償却とは?計算方法や譲渡所得税との関係について解説
長谷工の仲介では、税理士による無料税務相談サービスを提供しています。
税金のことでお悩みの方はお気軽にお問い合わせください。
印紙税
不動産の売買契約書は課税文書の為、印紙税が必要となります。印紙税の税額は売買契約書に記載する契約金額によって決まり、下表の通りとなります。
| 売買契約書に記載する契約金額 | 本則 | 軽減税率(2027年3月31日まで) |
|---|---|---|
| 1万円未満 | 非課税 | 非課税 |
| 1万円以上10万円以下 | 200円 | 対象外 |
| 10万円超50万円以下 | 400円 | 200円 |
| 50万円超100万円以下 | 1,000円 | 500円 |
| 100万円超500万円以下 | 2,000円 | 1,000円 |
| 500万円超1,000万円以下 | 1万円 | 5,000円 |
| 1,000万円超5,000万円以下 | 2万円 | 1万円 |
| 5,000万円超1億円以下 | 6万円 | 3万円 |
| 1億円超5億円以下 | 10万円 | 6万円 |
| 5億円超10億円以下 | 20万円 | 16万円 |
| 10億円超50億円以下 | 40万円 | 32万円 |
| 50億円超 | 60万円 | 48万円 |
| 契約金額の記載のないもの | 200円 | 対象外 |
出典:国税庁「印紙税額」
ただし、近年普及している電子契約の場合は印紙税がかかりません。PDFファイルやクラウドサービス上で契約を締結する方法は、印紙税法で定める「紙の文書」に該当しない為です。
また、紙の契約書であっても税額が軽減される措置が2027年3月31日まで延長されています。例えば、契約金額が3,000万円の場合、本来の税額は2万円ですが、軽減措置により1万円になります。
さらに、売主様が保管する契約書が写し(コピー)で単なる控えであれば、課税文書に該当せず、印紙税は不要です。原本は買主様が保管し、売主様が写しを保管することで、印紙税を節約できます。
各種書類の取得にかかる費用
マンション売却では様々な書類の提出を求められ、その取得に費用がかかるものがあります。具体的には、市区町村役場で取得する固定資産評価証明書や住民票、印鑑証明書などが挙げられます。
書類別の取得方法や費用、必要になるタイミングを以下にまとめました。
| 書類 | 取得方法や相場 | 必要になるタイミング |
|---|---|---|
| 住民票 |
|
物件の引き渡し時 |
| 印鑑証明書 |
|
物件の引き渡し時 |
| 固定資産税評価証明書 |
|
物件の引き渡し時 |
| 登記事項証明書 |
|
売買契約時 |
※取得費用は自治体や請求方法によって異なります。
あらかじめ必要な書類をリストアップし計画的に準備しておけば、手続きがスムーズに進むでしょう。
マンション売却に必要な書類については、こちらの記事で詳しく解説していますのでご覧ください。
マンション売却に必要な書類は?段階ごとの必要書類と入手方法を解説
抵当権抹消にかかる費用
抵当権とは、住宅ローン返済が滞った際に金融機関がその不動産を差し押さえる権利のことです。買主様は抵当権が設定されたままの物件を購入できない為、売主様は物件の引き渡しまでに抵当権を抹消しなければなりません。
その為、住宅ローンが残っているマンションを売却する場合には、抵当権抹消登記を行う必要があります。
抵当権の抹消費用には、主に登録免許税と司法書士手数料の2つがかかります。金額の目安は以下の表を参考にしてください。
| 費用項目 | 金額の目安 |
|---|---|
| 登録免許税 | 不動産1件につき1,000円 土地1筆、建物1個なら2,000円 |
| 司法書士手数料 | 1万〜3万円 ※司法書士により変動 |
抵当権を抹消する際、ご自身で手続きを行えば司法書士手数料はかかりませんが、必要書類が多く手続きが複雑な為、司法書士に依頼するのが一般的です。
抵当権抹消手続きの流れや必要な書類については、こちらの記事で詳しく解説していますのでご覧ください。
抵当権とは?設定や抹消手続きの流れ、行使された場合の対処法についても解説
抵当権抹消手続きの流れは?手続きが必要なタイミングやかかる費用を徹底解説
住所変更登記・氏名変更登記にかかる費用
登記事項証明書に記載されている所有者(売主様)の住所や氏名が現在の情報と異なる場合は変更登記が必要です。
例えば、引っ越し後に登記上の住所を変更していなかったり、結婚や離婚で姓が変わったりしたケースが該当します。この手続きを怠ると、引き渡し時に本人確認ができず、手続きが進められません。
住所変更登記・氏名変更登記にかかる費用は、登録免許税と司法書士手数料で構成されます。以下の表を参考にしてください。
| 費用項目 | 金額の目安 |
|---|---|
| 登録免許税 | 不動産1件につき1,000円 |
| 司法書士手数料 | 1万〜1万5,000円 ※司法書士により変動 |
住所変更登記・氏名変更登記の手続きも自分で行えますが、売却手続きと並行して進める手間を考えると、抵当権抹消と併せて司法書士に依頼するのがスムーズです。
住宅ローン一括返済の手数料
住宅ローンが残っているマンションを売却する場合は、売却代金で住宅ローンを一括返済するのが一般的です。その際、金融機関に支払うのが一括返済手数料(繰上返済手数料)です。
この手数料は、利用している金融機関や返済方法によって金額が異なります。
インターネット経由の手続きで無料の場合もあれば、窓口での手続きで1万5,000円がかかるケースもあります。一般的には無料から3万3,000円程度が目安です。
住宅ローンが残っている場合は、金融機関のホームページや契約書類を確認し、手数料がいくらかかるのかを事前に把握しておきましょう。
ローン残債が残っているマンションを売却する際の注意点については、こちらの記事で詳しく解説していますのでご覧ください。
ローン残債があってもマンション売却できる?ケース別に対処方法を解説
引っ越し費用
引っ越し費用は、荷物の量や移動距離だけでなく、時期によっても大きく変動します。新生活が始まる2〜4月は引っ越しの繁忙期にあたり、引っ越し業者の需要が高まる為、料金が通常期(5〜翌1月)に比べて20〜30%程度高くなる傾向にあります。
引っ越し費用の目安は以下を参考にしてください。
- 単身の場合(2トン車1台 運転手1名 作業補助1名):5万~6万円
- 家族の場合(4トン車1台 運転手1名 作業補助2~3名):10万~12万円
引っ越し費用を少しでも抑えたい方は、複数の引っ越し業者から見積もりを取り、料金やサービス内容を比較検討しましょう。
ハウスクリーニング費用
ハウスクリーニングは任意ですが、買主様が特に気にする水回り(キッチン・浴室・トイレ)や素人では掃除が難しいエアコン内部、換気扇などを綺麗にすると、物件の魅力を高めることができます。
ハウスクリーニングを行う場合は、以下のような金額を想定しておくと良いでしょう。
【マンションの間取り別ハウスクリーニング費用】
| 間取り | 入居中 | 空室時 |
|---|---|---|
| 1R・1K | 3万円程度 | 2万円程度 |
| 1DK・2K | 3万5,000円程度 | 2万5,000円程度 |
| 1LDK・2DK | 4万5,000円程度 | 3万5,000円程度 |
| 2LDK・3DK | 6万5,000円程度 | 5万円程度 |
| 3LDK・4DK | 7万5,000円程度 | 6万円程度 |
| 4LDK・5DK~ | 10万円程度 | 7万5,000円程度 |
【場所別ハウスクリーニング費用】
| 場所 | 相場費用 |
|---|---|
| キッチン | 1万8,000円程度 |
| 浴室 | 1万7,000円程度 |
| 洗面台 | 9,000円程度 |
| トイレ | 9,000円程度 |
| 水回りパック | 2万7,000~5万3,000円(パック内容により変動) |
| レンジフード | 1万7,000円程度 |
| 床のクリーニングとワックスがけ | 1万3,000円程度(10畳=16.2㎡あたり) |
| エアコン(壁かけ) | 1万2,000円程度 |
| エアコン(壁かけお掃除機能付き) | 2万円程度 |
| エアコン(天井埋め込み) | 2万9,000円程度 |
ハウスクリーニングの費用やマンション売却時に実施するメリットについては、こちらの記事で詳しく解説していますのでご覧ください。
マンションのハウスクリーニングの相場は?売却時に実施するメリットやポイントを解説
その他・見落としがちな費用
マンション売却では、ここまでご紹介した以外にも見落としがちな費用があります。
- 不要品の処分費用
- リフォーム費用
不要品の処分費用とは、引っ越し先に持っていかない大型家具や家電などを処分する為の費用です。自治体の粗大ごみ回収(有料)を利用するほか、不用品回収業者に依頼する方法もあります。
また、壁紙の張り替えや設備の交換など、物件の価値を高める為にリフォームを行うケースもあります。ただし、リフォームに費用をかけても、その分だけ高く売れるとは限りません。不動産会社と相談し、費用対効果を慎重に判断しましょう。
なお、不動産会社に物件を直接買い取ってもらえれば、不要品を残したまま引き渡せる場合があります。処分に手間や費用がかかりそうな場合は、査定時に不動産会社へ相談してみるのがお勧めです。
マンションリフォームの相場や行うときの注意点については、こちらの記事で詳しく解説していますのでご覧ください。
マンション売却でリフォームは不要?売却価格などの面からその理由を徹底解説
マンションリフォームの費用相場は?費用を抑えるポイントや実施する際の注意点を解説
マンション売却にかかる費用のシミュレーション
マンション売却でかかる費用を、譲渡所得が発生するケースと譲渡所得が発生しないケースの2パターンでシミュレーションしてみましょう。
シミュレーション例①譲渡所得が発生するケース
まずは、譲渡所得が発生するケースのシミュレーションを解説します。
【条件】
- 譲渡価額:3,000万円
- 取得費:不明(概算取得費を用いる)
- 譲渡費用:106.6万円(仲介手数料105.6万円、印紙税1万円)
- 所有期間:5年超(長期譲渡所得)
- 抵当権抹消費用:2万2,000円(登録免許税2,000円、司法書士手数料2万円)
- 住宅ローン一括返済手数料:3万円
- 引っ越し費用:15万円
【税金】
譲渡所得=譲渡価額-(取得費+譲渡費用)
=3,000万円-(3,000万円×5%+106.6万円)
=2,743.4万円
所得税=2,743.4万円×15%
≒411.5万円
復興特別所得税=411.5万円×2.1%
≒8.6万円
住民税=2,743.4万円×5%
≒137.1万円
税金=所得税+復興特別所得税+住民税
=411.5万円+8.6万円+137.1万円
=557.2万円
【費用内訳と合計】
- 仲介手数料:105.6万円
- 印紙税:1万円
- ハウスクリーニング費用:5万円
- 抵当権抹消費用:2万2,000円
- 住宅ローン一括返済手数料:3万円
- 引っ越し費用:15万円
合計:688万円
シミュレーション例②譲渡所得が発生しないケース
次に、譲渡所得が発生しないケースでシミュレーションします。
【条件】
- 譲渡価額:3,000万円
- 取得費:4,000万円
- 譲渡費用:106.6万円(仲介手数料105.6万円、印紙税1万円)
- 所有期間:5年超(長期譲渡所得)
- 抵当権抹消費用:2万2,000円(登録免許税2,000円、司法書士手数料2万円)
- 住宅ローン一括返済手数料:3万円
- 引っ越し費用:15万円
【税金】
譲渡所得=譲渡価額-(取得費+譲渡費用)
=3,000万円-(4,000万円+106.6万円)
=▲1,106.6万円
税金:なし(譲渡所得が発生しなかった為)
【費用内訳と合計】
- 仲介手数料:105.6万円
- 印紙税:1万円
- ハウスクリーニング費用:5万円
- 抵当権抹消費用:2万2,000円
- 住宅ローン一括返済手数料:3万円
- 引っ越し費用:15万円
合計:131.8万円
マンション売却でかかる費用を抑える方法
前項のシミュレーション結果からも分かる通り、マンション売却では多くの費用がかかります。売却後の生活のことを考えると、費用負担はなるべく減らしたいものです。
ここからは、マンション売却の費用を抑える方法についてご紹介します。
税金控除や特例を活用する
譲渡所得が発生した場合、一定の要件を満たすと節税特例を利用できます。マンションの売却で利用できる可能性のある特例は以下の通りです。
なお、マイホーム(居住用財産)の節税特例は、買い換えで住宅ローン控除を利用するときは同時に利用できないことになっています。また、取得費の特例は相続税を納税した方でないと利用できません。
さらに、「特定の居住用財産の買換えの特例」は、「居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特別控除の特例」や「所有期間10年超の居住用財産を譲渡した場合の軽減税率の特例」との併用はできません。
一方、「居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特別控除の特例」と「所有期間10年超の居住用財産を譲渡した場合の軽減税率の特例」は併用可能です。特例を利用するには各要件を満たす必要がある為、しっかり確認するようにしてください。
具体的な特例の内容については、こちらの記事で詳しく解説していますのでご覧ください。
マンション売却にかかる税金はいくら?計算方法や知っておきたい控除について徹底解説
取得費用や譲渡費用に計上できるものを整理する
譲渡所得を計算する際は、取得費や譲渡費用として計上できる項目を漏れなくピックアップすることが節税につながります。譲渡所得は「売却価格-(取得費+譲渡費用)」で計算される為、取得費と譲渡費用が多いほど課税対象額を圧縮できます。
譲渡費用と取得費用に計上できる主な費用は以下の通りです。
| 譲渡費用に計上できるもの | 取得費用に計上できるもの |
|---|---|
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譲渡費用とはマンションを売却する為にかかった費用のことで、売却時の仲介手数料や売買契約書に貼付した印紙税、抵当権抹消登記にかかった登録免許税・司法書士手数料などが挙げられます。また、売却の為に行ったハウスクリーニング費用も譲渡費用に含まれます。
一方、取得費とはマンションを購入した際にかかった費用の合計額で、マンションの購入代金や購入時の仲介手数料、住宅ローンを組んだ際の事務手数料などが該当します。また、登録免許税や不動産取得税、印紙税などの税金も含まれます。さらに、マンションの価値を高める為に行ったリフォーム費用も取得費として計上できます。
どのような費用が計上できるか、領収書などの書類を整理し、税理士などの専門家にも相談しながら正確に申告しましょう。
サービスが整った不動産会社を選ぶ
クリーニングなどのサービスが整った不動産会社を選ぶこともコストを抑えるコツです。
近年、大手の不動産会社では、仲介を依頼することでハウスクリーニングや壁・床の修繕、荷物一時預かり、プロカメラマンによる写真撮影などをサービスしてくれるケースが増えています。このようなサービスを提供している不動産会社に仲介を依頼すれば、売却時の費用を抑えられるでしょう。
長谷工の仲介では、専門スタッフによる室内点検や補修、ハウスクリーニングなどをパッケージにした「仲介バリューアップサポート」をご用意しています。内覧前の準備にかかる売主様の負担を軽減し、物件の価値向上をサポートします。
仲介バリューアップサポートはこちら
※ご利用にあたっては、利用条件があります。
また、キッチンや浴室といった水回りなど、気になる箇所をプロが清掃するハウスクリーニングサービスも優待価格で提供しています。ハウスクリーニングで物件をより良い状態にすれば購入希望者からの印象が良くなり、スムーズな売却につながるでしょう。
売却時に返金されるお金を知っておく
マンション売却では、売却時に返金されるお金もあります。
火災保険料の返金
火災保険を長期一括契約している場合、契約期間中に解約すると残存期間分の保険料の返戻金が戻ってくる可能性があります。
火災保険は引き渡し日までかけておくことが基本ですので、引き渡し日が決まったら火災保険会社に連絡し、解約する旨を伝えましょう。
住宅ローン保証料
住宅ローンの保証料を現金一括払いで支払っている場合は、残存期間分の保証料が戻ってきます。ただし、金融機関によって返金の条件や手数料の有無などが異なる為、確認しておくと安心です。
固定資産税・都市計画税の清算金
固定資産税と都市計画税の清算金とは、返金されるというより、買主様との間で清算する金銭のことです。引き渡し日以降の固定資産税などの実質的な負担を買主様へ移転する為に行います。
例えば、固定資産税および都市計画税を納めるのは1月1日時点の所有者です。1年のうちに売買が実行されても、その年の納税義務者は1月1日時点の所有者となる為、売主様は売却してもその年の固定資産税などを納税しなければならないことになります。しかし、引き渡し日によっては売主様が不公平になってしまう為、買主様には納税義務はないものの、売主様・買主様間で日割り計算した後に清算することが慣例となっています。
なお、清算金の起算日には関東と関西で商習慣の違いがあります。関東では1月1日を起算日とするのに対し、関西では4月1日を起算日として日割り計算するケースが多い傾向にあります。
固定資産税・都市計画税の清算金をどちらの起算日で計算するのか、契約時に不動産会社に確認しておきましょう。
固定資産税の清算については、以下の記事で詳しく解説していますのでご覧ください。
マンションを売却した時の固定資産税はどうすればいい?清算方法や注意点を解説
管理・修繕費の清算金
管理費および修繕積立金は、翌月分を当月末払いで支払うことが多いです。
例えば、6月5日に売った売主様は、5月31日に6月分の管理費および修繕積立金を払い終えていることになります。しかし、6月5日以降は買主様に所有権が移りますので、6月5日以降の管理費および修繕積立金は買主様が負担すべきものとなります。そこで、引き渡しの際に引き渡し日以降の当月分の管理費および修繕積立金を買主様から売主様へ支払います。これが管理費および修繕積立金の清算金です。
固定資産税と都市計画税の清算金とは異なり、払い過ぎていたものが返金される形となる為、管理費および修繕積立金の清算金は戻ってくるお金ということになります。
駐輪・駐車場などの清算金
駐輪場や駐車場などの使用料は、買主様との間で清算するケースはあまりありません。なぜなら、買主様が同じ駐輪場や駐車場などを引き継ぐことは原則できないことが多いからです。ただし、管理組合によってルールも違うので確認してみましょう。
抵当権抹消登記や確定申告の手続きを自分で行う
抵当権抹消登記や確定申告の手続きを自分で行えば、専門家へ支払う報酬を節約できます。司法書士や税理士に依頼せず、自ら法務局や税務署へ足を運んで手続きを完了させられれば、登記や確定申告にかかる費用を抑えられます。
ただし、これらの手続きには専門的な知識が必要な為、十分な準備が必要です。
例えば、抵当権抹消登記では、登記申請書や登記原因証明情報など、専門知識が必要な書類を準備しなければなりません。また、確定申告で税金の特例を適用する場合は複雑な計算をする必要があり、もし申告内容に誤りがあれば後から追徴課税されるリスクもあります。
専門家への依頼費用はケースによって異なりますが、抵当権抹消登記は1万〜3万円程度、確定申告は5万〜20万円程度が相場です。費用はかかりますが、正確でスムーズな手続きを望むのであれば専門家への依頼が安心です。
長谷工の仲介では、税務に関する複雑なご相談に対応する為、提携する税理士事務所による税務相談サービスを提供しています。お客様一人ひとりの状況に合わせた最適なアドバイスが受けられますので、お気軽にご相談ください。
確定申告の流れについては、こちらの記事で詳しく解説していますのでご覧ください。
マンションを売却したら確定申告が必要?流れや手順、必要書類について徹底解説
マンション売却の確定申告書の書き方は?手続きの流れも併せて解説
複数の不動産会社に査定を依頼する
諸費用を節約するには限界がありますが、マンションを少しでも高く売却できれば最終的な手取り額を増やすことができます。
その為には、複数の不動産会社に査定を依頼し、査定価格や売却戦略を比較検討するのがお勧めです。1社だけの査定ではその価格が適正かどうかを判断できませんが、複数の不動産会社から話を聞けば、マンションの相場観を養えるだけでなく、各社の強みや担当者との相性も見極められます。信頼できるパートナーを見つけることが、後悔のない売却への近道となるでしょう。
マンション売却を依頼する不動産会社の選び方については、こちらの記事で詳しく解説していますのでご覧ください。
マンション売却の不動産会社の選び方は?判断基準や失敗しない為のポイントを解説
長谷工の仲介では、豊富な実績と専門知識に基づいた無料査定を実施しています。お客様の状況を丁寧にヒアリングし最適な売却プランをご提案いたしますので、ぜひ一度ご相談ください。
マンション売却の費用に関するよくある質問
最後に、マンション売却の費用に関するよくある質問についてお答えします。
買取の場合にかかる費用は?
買取の場合、以下の費用が発生します。
【買取で生じる費用】
- 印紙税
- 抵当権抹消費用(住宅ローンが残っている場合)
- 住宅ローン一括返済の手数料(住宅ローンが残っている場合)
- 引っ越し費用
- 譲渡所得にかかる税金(譲渡所得が発生する場合)
買取は仲介ではない為、仲介手数料は不要です。また、家の汚れが目立つ状態でも買い取ってもらえるケースが多い為、ハウスクリーニング費用や売却の為に行う修繕費、リフォーム費用も不要です。
買取では売却価格が仲介よりも安くなることが多い為、譲渡所得が発生しないケースもよくあります。よって、売却時の税金は発生しないことも少なくありません。
買取については、こちらの記事で詳しく解説していますのでご覧ください。
マンション買取とは?仲介との違いや注意点、向いているケース、業者の選び方について解説
不動産買取の相場は仲介の何割?調べ方や売却成功のポイントを解説
仲介手数料を安くする方法はある?
不動産会社のなかには、以前も同じ不動産会社に依頼をして売却や購入をした場合など、一定条件を満たす場合に仲介手数料を割引する特典を用意している場合もあります。不動産会社の仲介を通じて売買を経験したことのある方は一度相談してみましょう。
長谷工の仲介の再契約特典については、こちらのページをご覧ください。
共有名義のマンションを売る場合の費用負担はどうなる?
共有名義のマンションを売却する場合、費用は各共有者が持つ持分割合に応じて負担するのが一般的です。法律で明確な定めはありませんが、公平かつトラブルになりにくい方法となります。
例えば、夫の持分が3分の2、妻の持分が3分の1の共有名義マンションを売却し、仲介手数料や印紙税などの諸費用が合計120万円かかったとします。この場合、夫が80万円、妻が40万円を負担するという形です。売却によって得られた利益(譲渡所得)やそれにかかる税金も同様に、持分割合に応じてそれぞれが計算し、申告・納税します。
後々のトラブルを避ける為にも、売却活動をはじめる前に費用負担の方法について共有者全員で話し合い、合意しておくことが重要です。
共有名義の基本や共有名義のマンションを売却する際の注意点については、こちらの記事で詳しく解説していますのでご覧ください。
共有名義とは?不動産における意味やメリット・注意点、解消方法を解説
共有名義のマンションを売却する方法は?売却までの流れや注意点を解説
まとめ
マンション売却では、仲介手数料や譲渡所得税など様々な費用が発生します。手取り額をなるべく増やす為には、これらの費用を事前に把握し、利用できる控除や特例を活用することが重要です。
この記事を参考に、信頼できる不動産会社に相談しながら、計画的に売却準備を進めていきましょう。
※本記事の内容は2025年10月28日現在のものであり、制度や法律については、今後改正・廃止となる場合がございます。




