2025.7.3築20年のマンションの資産価値は?売却相場や売却・購入時の注意点を解説

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築20年のマンションを売却・購入したい方のなかには、「資産価値がどれくらい残っているのだろうか」「今後さらに下がるのでは?」という不安を抱えている方も多いでしょう。

実は、築20年のマンションは資産価値の下落が緩やかで、売却・購入のどちらにも有利なタイミングです。この記事では、築20年を経過したマンションの資産価値の現状や、売却・購入時の注意点を解説します。

築20年のマンションの資産価値は?

下のグラフと表は、中古マンションの築年数別の価格相場を示したものです。
新規登録価格は売り出された金額、成約価格は実際に売買が成立した金額のことをいいます。

中古マンションの築年数別価格相場画像
築0~5年 築6~10年 築11~15年 築16~20年 築21~25年 築26~30年 築31~35年 築36~40年 築41年~
成約価格 7,808万円 7,156万円 6,619万円 5,972万円 5,320万円 3,835万円 2,455万円 2,742万円 2,351万円
新規登録価格 9,520万円 7,413万円 7,401万円 6,153万円 5,766万円 3,948万円 2,488万円 2,581万円 2,763万円

参考:公益社団法人東日本不動産流通機構(東日本レインズ)「築年数から見た首都圏の不動産流通市場(2024年)」

このグラフと表を見ると、築20年までのマンションは下落幅が比較的緩やかで、資産価値が残っていることが分かります。

一方、築25年を超えると急激に価値が下がる傾向にあります。
築0~5年の成約価格7,808万円と比べると、築21~25年は5,320万円と約32%下落しています。築26~30年は3,835万円とさらに下落幅が大きくなり、約51%も下がっています。

このように、築20年のマンションはまだ資産価値が十分に残っており、売却や購入のタイミングとしても有利な時期といえます。ただし、築20年の中古マンションでも物件によって資産価値は異なる為、正確な資産価値を知りたい場合は不動産会社の査定を受けるのがお勧めです。

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築20年のマンションでも売れる?気になる売却事情

結論からいうと、築20年のマンションでも問題なく売却できます。
築20年前後の物件は買主様からの需要が高く、売買が活発に行われている為です。

実際に築年数別のマンションの成約率を見てみましょう。

中古マンションの対新規登録成約率画像
築0~5年 築6~10年 築11~15年 築16~20年 築21~25年 築26~30年 築31~35年 築36~40年 築41年~
2023年成約率 30.2% 32.1% 31.1% 24.8% 20.5% 15.0% 11.0% 11.8% 12.0%
2024年成約率 31.9% 35.6% 36.2% 26.7% 23.2% 16.6% 11.6% 11.1% 13.2%

参考:公益社団法人東日本不動産流通機構(東日本レインズ)「築年数から見た首都圏の不動産流通市場(2024年)」

これらのデータを見ると、2023年の首都圏中古マンション市場における築16~20年のマンションの成約率は24.8%、2024年は26.7%となっています。築11~15年や築6~10年と比べるとやや下がりますが、高い水準を維持しています。

一方、築25年を超えると成約率が下がり始め、売却が難しくなる傾向が見られます。
築20年のマンションは価格と品質のバランスが良く、買主様にとっても魅力的な物件となる為、売却に適したタイミングといえるでしょう。

また、下記の「成約マンションの平均築年数」を見ると、成約築年数の平均は2023年で23.83年、2024年で24.53年と、築20年前後のマンションが多く取引されていることがわかります。

中古マンションの平均築年数画像
暦年 2014年 2015年 2016年 2017年 2018年 2019年 2020年 2021年 2022年 2023年 2024年
成約 19.63年 20.13年 20.26年 20.70年 21.00年 21.64年 21.99年 22.67年 23.33年 23.83年 24.53年
新規登録 21.77年 22.05年 22.32年 23.13年 24.58年 25.84年 26.83年 27.23年 28.16年 29.41年 30.22年

参考:公益社団法人東日本不動産流通機構(東日本レインズ)「築年数から見た首都圏の不動産流通市場(2024年)」

実は狙い目?築20年のマンションの魅力

築20年のマンションには、新築や築浅のマンションにはない魅力があります。
ここでは、築20年のマンションの魅力を5つご紹介します。

耐震面での安心感がある

築20年のマンションは新耐震基準を満たしている為、地震による倒壊リスクが低いのが特徴です。新耐震基準とは、1981年6月以降に建築確認を受けた建物に適用された耐震基準で、震度6強から7の大地震でも倒壊しない設計となっています。

新耐震基準を満たしていれば買主様からの信頼が高まり、資産価値にもプラスに働きます。

購入物件の選択肢が広がる

近年は新築マンションの供給が減り、価格も高騰している為、希望エリアで新築を選ぶのが難しい状況です。

しかし、築20年のマンションは新築マンションよりも多く見かける為、好立地や広い間取りの物件など、様々な選択肢のなかで物件を選べます。
また、広いリビングや眺望の良い部屋、防犯設備が充実している物件も多く、ファミリー層や利便性を重視する方にとって魅力的な選択肢となるでしょう。

購入費用や税金を押さえられる

築20年のマンションは新築と比べて価格が下落しており、購入費用を大きく抑えられます。

前述した通り、築0~5年の成約価格7,808万円と比べて、築21〜25年は5,320万円と約32%も下落しています。

出典:公益社団法人東日本不動産流通機構(東日本レインズ)「築年数から見た首都圏の不動産流通市場(2024年)」

また、建物の評価額も下がる為、固定資産税も安くなる傾向にあります。

住宅ローン控除の適用を受けられる

築20年のマンションを住宅ローンで購入する際は、住宅ローン控除を利用できます。

住宅ローン控除とは、住宅ローンを利用してマイホームを取得した場合、年末のローン残債の額に応じて所得税・住民税の控除を受けることができる制度です。住宅ローン控除を受ける為には「1982年1月1日以降に建築された住宅」という条件がありますが、築20年のマンションはこの条件に合致します。

具体的に中古マンションが受けられる住宅ローン控除の金額は以下の通りです。

住宅の種類 控除期間 借入限度額
(最大控除額)
床面積要件 控除率
長期優良住宅
認定住宅
ZEH住宅
省エネ住宅
10年間 3,000万円
(210万円)
50㎡ 0.7%
その他の住宅 10年間 2,000万円
(140万円)

参考:国土交通省「住宅ローン減税」

なお、「借入限度額」とは、住宅ローン控除の計算において控除の対象となる住宅ローン残高の上限額のことです。年末時点で実際の住宅ローン残高が借入限度額を超えている場合、控除の対象となるのはその限度額までです。

住宅ローン控除の概要や適用要件などについては、こちらの記事で詳しく解説していますのでご覧ください。

【2024年】住宅ローン控除はいつまで受けられる?税制改正による変更点や要件、申請方法について解説

メンテナンス次第では長く快適に暮らせる

築20年のマンションでも、適切なメンテナンスが行われていれば、長く快適に暮らせます。

築20年が経過していると「長い期間住めないのでは?」と思う方もいるかもしれません。しかし、国土交通省の調査資料によると、鉄筋コンクリート造の構造体の耐用年数は120年、外壁塗装などのメンテナンスを適切に行えば150年間持続できるとされています。

出典:国土交通省「期待耐用年数の導出及び内外装・設備の更新による価値向上について」

外壁や屋根の定期的な修繕、給排水管や設備の交換がしっかり行われていれば、想定される寿命よりも長く快適に暮らせる可能性があります。中古マンションを選ぶ際は、メンテナンスや大規模修繕が適切に行われているかをよく調べるようにしましょう。

マンションの寿命や長く住めるマンションを見極めるコツについては、こちらの記事で詳しく解説していますのでご覧ください。

マンションの寿命は何年?目安や物件を見極めるポイントを解説

鉄骨造の耐用年数は?寿命との違いや減価償却の計算、寿命を延ばすポイントを解説

築20年のマンションを売却する際のポイント・注意点

続いて、築20年のマンションを売却する際に押さえておきたいポイントをご紹介します。

大規模修繕工事のタイミングを確認する

大規模修繕工事は12~15年周期で実施されるのが一般的です。
売却を検討する際は、直近の大規模修繕の有無や次回の予定を確認しましょう。

大規模修繕工事前に売却すれば修繕積立金の増額前に売り出せる為、購入希望者の購入意欲の低下を防げるメリットがあります。一方、大規模修繕工事後は外観や共用部が綺麗になり、買主様に好印象を与えやすくなります。

安易にリフォームを実施しない

築20年のマンションを売却する場合は、安易にリフォームを実施しないようにしましょう。売却前のリフォームは修繕費用が売却価格に反映されないケースが多く、リフォーム代を回収できない恐れがあるからです。

また、築20年のマンションは価格の安さが魅力の一つです。
その為、リフォーム済み物件として価格が上がることで購入希望者が減るリスクもあります。壁や床のキズ・汚れがどうしても気になる場合は、不動産会社に相談して必要に応じて簡易な修繕やハウスクリーニングなどを行いましょう。

長谷工の仲介の「仲介バリューアップサポート」や「ハウスクリーニング」を利用すれば、出費を抑えつつ物件の印象アップが狙えます。ぜひご検討ください。

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マンションリフォームについては、こちらの記事で詳しく解説していますのでご覧ください。

マンション売却でリフォームは不要?売却価格などの面からその理由を徹底解説

マンションリフォームの費用相場は?費用を抑えるポイントや実施する際の注意点を解説

複数の不動産会社に査定を依頼する

適切な価格で中古マンションを売却したいときは、複数の不動産会社に査定を依頼しましょう。

査定価格や売却戦略は不動産会社ごとに異なるからです。
また、1社だけに依頼すると市場価格とかけ離れた金額で売り出してしまう恐れもあります。

しかし複数社の査定結果を比較すれば相場を把握しやすくなり、自分に合った売却プランが選びやすくなります。結果として、より高値かつスムーズに売却できる可能性が高まります。

マンション売却の流れや査定時の注意点については、こちらの記事で詳しく解説していますのでご覧ください。

マンションの売却査定で見られるポイントとは?査定の流れや高く売るコツ、注意点を解説

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物件の不具合は忘れずに告知する

売却時、売主様には契約不適合責任が課されます。
契約不適合責任とは、引き渡された不動産が契約内容と異なっていた場合、売主様が買主様に対して負う責任のことです。

例えば、雨漏りや設備の不具合などは事前に買主様に伝えなければなりません。
もし売買契約時に隠していた不具合が後から発覚した場合、修繕費や損害賠償を請求される恐れがあります。設備や建物の不具合は必ず事前に告知しましょう。

設備の状態や劣化状況をしっかり把握したい場合は、インスペクション(住宅診断)の実施も検討しましょう。売却時にインスペクションを行えば、買主様に安心感を与えることができ、トラブル防止にもつながります。

契約不適合責任やインスペクションについては、こちらの記事で詳しく解説していますのでご覧ください。

マンション売却における瑕疵担保責任(契約不適合責任)とは?対策方法を解説

インスペクションのメリットは?流れや費用相場、検査項目などを解説

築25年を超えると価格が大きく下がりやすい

前述した通り、中古マンションは築25年を超えると成約価格が大きく下がる傾向にあります。
価格が下がる要因としては以下の3点が挙げられます。

  • 給排水管や設備が経年劣化しやすくなり故障のリスクが高まるから
  • 住宅ローン控除が適用されないケースがあるから
  • 間取りや設備が現代のニーズに合わなくなることが多いから

こうした要因を避ける為にも、好条件で売却したい場合はなるべく早い段階から売却を意識しましょう。タイミングを逃すと価格や資産価値が下がるリスクが高まります。

築20年のマンションを購入する際のポイント・注意点

最後に、これから築20年のマンションへの住み替えや購入を検討している方に向けて具体的なポイントを解説します。

管理状況や設備の状態を確認する

築20年の中古マンションを購入する際は、管理状況や設備の状態をしっかりとチェックしましょう。マンションの管理状況や設備の状態は住みやすさに直結する要素であり、資産価値に関わる大切なポイントです。

管理状況の主なチェックポイントは次の通りです。

  • エントランスや郵便受け周辺が散らかっていないか
  • ゴミ置き場が整理されているか
  • 落書きが放置されていないか
  • 管理組合の議事録がきちんと残されているか
  • 長期修繕計画が定められているか

また、室内の給湯器やエアコンなど設備によっては経年により交換が必要なものもあるので、内覧時に確認しておくと良いでしょう。

住宅ローンの借入期間が短くなる

住宅ローンを利用して築20年のマンションを購入する際は、借入期間が短くなる場合がある点も理解しておきましょう。金融機関によっては、法定耐用年数から築年数を差し引いた期間が借入可能期間となるケースがあります。

法定耐用年数とは、国が法律で定めた不動産を使用できると想定される年数のことです。鉄筋コンクリート造の法定耐用年数は47年と定められています。
例えば築20年の場合は、47年-20年で最長返済期間は27年となり、希望より返済期間が短くなる恐れがあります。

ただし、なかには築年数の影響を受けない金融機関もある為、なるべく長い返済期間を希望する場合は複数の金融機関の審査を比較することがお勧めです。

出典:国税庁「主な減価償却資産の耐用年数表」

修繕積立金が見直される場合がある

築20年を超えると大規模修繕の2回目が迫ってくる為、修繕積立金の見直しが発生しやすいタイミングとなります。

国土交通省の「令和5年度マンション総合調査」では、36.6%のマンションで積立額が計画に比べて不足していることが公表されており、実際に修繕積立金が値上がりするケースもあります。

出典:国土交通省「令和5年度マンション総合調査結果からみたマンションの居住と管理の現状」

修繕積立金が見直されるかどうかを把握したい場合は、購入前に長期修繕計画を確認して、将来不足する修繕積立金の金額や値上げ予定額をチェックしましょう。
また、修繕積立金の現在の残高や過去の使用状況が記載されている重要事項調査報告書で、積立金が適切に運用されているか、残高が十分かどうかもチェックしてみてください。

まとめ

築20年のマンションは資産価値が下がりにくく、売却・購入のどちらにも有利なタイミングです。

築20年のマンションを売却する場合は、大規模修繕工事のタイミングを確認し、複数の不動産会社に査定を依頼しながら進めましょう。
一方で、築20年のマンションを購入する際は、管理状況や設備の状態を確認しつつ、住宅ローンの借入期間が短くなる場合があることも理解しておきましょう。

長谷工の仲介では、無料査定を行っています。築20年のマンションを好条件で売却したい方は、お気軽にお問い合わせください。

また、購入や住み替えを検討中の方は、ご希望条件に合う物件を物件検索ページで探してみてください。

※本記事の内容は2025年7月3日現在のものであり、制度や法律については、今後改正・廃止となる場合がございます。

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この記事の著者

杉山明熙
元不動産営業のWEBライター。
不動産営業を12年間経験し店長、営業部長として、売買仲介、賃貸仲介、新築戸建販売、賃貸管理、売却査定等、あらゆる業務に精通。
個人ブログにて不動産営業への転職のお手伝い、不動産営業のノウハウ、不動産投資のハウツーなどを発信。
不動産業界経験者にしかわからないことを発信することで「実情がわかりにくい不動産業界をもっと身近に感じてもらいたい」をモットーに執筆活動を展開中。
宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士、2級ファイナンシャルプランナー保有。
写真:杉山明熙

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