2025.7.3オール電化マンションは売れない?理由や売れない場合の対策、今後の動向をご紹介

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「オール電化マンションは売れない」といわれることがありますが、本当に売れないのでしょうか。オール電化マンションとは、生活に必要なエネルギーを全て電気でまかなうマンションのことです。照明はもちろん、給湯や調理にも電気エネルギーを利用します。

この記事では、オール電化マンションを所有している売主様向けに売れないといわれる理由と、売却する為の対策について解説します。
オール電化マンションのメリットや今後の需要についてもご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

オール電化マンションが売れないといわれる理由は?

オール電化マンションだからといって、一律に売れないというわけではありません。しかし買主様にとって、オール電化であることが懸念材料になることはあります。
はじめに、オール電化マンションが売りにくいといわれる理由を解説します。

停電により生活に影響が出る

災害時の生活の不便さを心配する方は、オール電化マンションを敬遠する傾向があります。オール電化マンションは停電してしまうと、一時的に調理や暖房器具が使えなくなってしまい、生活に支障が出るからです。

ガスコンロやガスの暖房器具があるような、電気とガスを併用するマンションであれば、停電時も調理をすることができ、暖を取ることもできます。電気とガスの両方が使えるマンションのほうが、利用できるエネルギーの選択肢が多い為、あえてオール電化を選択しないという結論に至るのです。

その為、停電に備えてカセットコンロを用意しているなど、購入希望者が内覧する際は災害時の対策も伝えると良いでしょう。

電気代の高騰で負担が懸念されている

電気代が上昇傾向であることが、オール電化マンションを購入する際の足かせになることがあります。特に光熱費の負担増を心配して、電気とガスを併用するマンションを希望する方もいます。

そもそもこの電気代の高騰には、近年の国内外の情勢が影響しています。
例えば、ウクライナとロシアの紛争により天然ガスや石油価格が高騰しています。また国内の火力発電所の休止・廃止や円安も影響して、2020年以降は電気代の値上げ傾向が続いています。

政府の補助金によって電気代の負担額が軽減されるタイミングもありますが、今後も電気代の値上げ傾向は続くことが予想されます。

その為、オール電化マンションを売却する際は、「電気代が高くなるのでは」といった不安を持つ購入希望者もいることを踏まえて、対策を講じる必要があります。
例えば、高断熱性能や設備の省エネ性能など電気代を抑えられる要素があれば、それらをしっかりと伝えることで購入者の不安を軽減できるでしょう。

参考:経済産業省「電気料金の変化 電気料金はどうなっていますか?」 

電力会社を選びづらい

電力の自由化の恩恵を享受しづらいオール電化マンションは、買主様によってはデメリットと感じることもあるでしょう。

2016年4月1日以降は電力の小売全面自由化により、個人で電力会社や料金メニューを自由に選べるようになりました。その結果、よりライフスタイルに合った電力会社やメニューを選ぶことで、電気代を安く抑えることも可能になりつつあります。

しかし、オール電化マンションによってはマンション全体で特定の電力会社と契約していることがあり、個別に電力会社を選べない場合があります。
オール電化マンションを購入検討している方のなかには、電力会社選びの自由度を気にしている方もいるということは把握しておきましょう。
もし各住戸で電力会社を選べるオール電化マンションであれば、購入希望者にメリットとして伝えましょう。

参考:経済産業省「電力の小売全面自由化って何?」

修理や交換の費用が高額になりやすい

オール電化マンションの場合、調理器具はIHクッキングヒーターに限定されます。ガスコンロに比べてIHクッキングヒーターの修理や交換は高額になりやすく、メンテナンスやリフォームの費用面がデメリットになることがあります。

ちなみにガスコンロは5万~25万円前後で購入できるのに対し、IHクッキングヒーターは10万~30万円前後が目安です。

オール電化マンション入居前にリフォームを検討している方は、資金計画の段階でリフォーム代が高額になることが、二の足を踏む要因になっているかもしれません。もし設備や機器をリフォームしている場合は、購入検討者に交換時期を伝えるようにしてください。

見落としがち!オール電化マンションが売れない要因

オール電化マンションが売れないとき、「オール電化」であること以外にも売れない要因が影響していると考えられます。
ここでは、その要因とその対策を4つご紹介します。

売り出し価格が市場相場に合っていない

オール電化マンションが売れない要因として、市場価格に対して売り出し価格が高すぎることが考えられます。
購入希望者は購入物件を比較しながら検討している為、相場価格を把握していることが多く、マンションの立地や条件が合っていたとしても、価格面で候補から外してしまうことがあります。

一方で安すぎる価格設定にも注意が必要です。
早期に売却しやすいものの、売主様にとっては手元に残る資金が減ったり、住宅ローンを完済できなかったりと損をすることになります。売り出し価格は市場相場に合わせるようにし、高すぎると感じたときは不動産会社と相談して値下げを検討しましょう。

物件の条件がネックになっている

オール電化マンションが売れないとき、オール電化以外の条件がネックになっていることが考えられます。買主様が希望する間取りや立地、築年数と合わないと、物件情報を見ても内覧につながりづらい為です。

この場合、日当たりや眺望の良さ、小・中学校が近いことなど、マンションに住んでいるからこそ分かるメリットをリストアップし、不動産会社の担当者と相談して、ターゲット層に合わせたアピールポイントを広告ページや紙面などに掲載してもらいましょう。

間取りや立地などの条件がネックになっている場合の対処法については、こちらの記事で詳しく解説していますのでご覧ください。

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内覧時に好印象を与えられていない

内覧者数は比較的多いものの、なかなか成約につながらない場合は内覧時に好印象を与えられていない可能性があります。

内覧時の第一印象が悪いと、どれだけ条件の良い物件でも成約に結びつきにくくなります。
特に以下の点は、購入希望者にマイナスの印象を与えることがある為、注意しましょう。

  • 内覧の際に質問をしても、売主様から明確な返答が得られない
  • カーテンが締め切りで、日当たりが悪く感じる
  • 足の踏み場がないほど、室内が散らかっている
  • クローゼットや押入れの中を見せてもらえない

内覧に備えて室内の整理整頓を心がけ、綺麗に掃除をしておきましょう。外部から室内に入ると、その家特有の臭いが気になることがある為、事前に窓を開けて換気しておきましょう。消臭スプレーの活用も有効です。

そして、内覧当日、購入希望者からマンションに関する質問が出たら、誠意を持って答えるように心がけましょう。

基本的にマンションを売却する為にリフォームやハウスクリーニングをする必要はありませんが、汚れが気になる箇所があれば、不動産会社の担当者に相談してみましょう。

長谷工の仲介では、売主様と買主様が安心してお取引していただく為の「仲介バリューアップサポート」をご用意しています。水回りのクリーニングや壁や床のリペアなどから、ご希望のサービスをお選びいただけます(諸条件あり)。

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不動産会社の販売戦略に問題がある

オール電化マンションが売れない理由として、不動産会社の販売戦略に問題があることがあります。

例えば、マンション売却が得意でない不動産会社や、経験の浅い担当者に依頼していると売却までに時間がかかる恐れがあります。
マンション売却活動は基本的には不動産会社が行いますが、担当者に任せきりにせず、広告活動の内容については定期的に報告を受けるようにしましょう。

オール電化マンションが売れないときの対策

オール電化マンションが売れないとき、どのような対策が有効なのでしょうか。ここでは、5つの対策をご紹介します。

売却のターゲットを定める

オール電化マンションに限らず、マンションをスムーズに売却する為にはターゲットを見定めることが大切です。ターゲットを絞ることで、販売戦略が立てやすいからです。

オール電化マンションの場合は、火を使わずに調理できるのが魅力です。
衣類に火が燃え移る心配や火災の恐れがなく、一酸化炭素が発生することもありません。こうした特徴を踏まえると、例えばシニア世帯や子育て世帯など安全な暮らしを重視する層をターゲットにすると良いでしょう。

アピールポイントを押さえる

実際に住んでいるからこそ分かるオール電化マンションのメリットを、アピールポイントとして購入希望者に伝えましょう。

例えば、実際の使用感を伝えると購入希望者にポジティブな印象を与えられます。
また、前述した通り、電気代の高騰を懸念している方もいることを踏まえて、1ヵ月の電気代や節約方法といった具体的な情報提供も有効です。

不動産会社の担当者にもアピールポイントを共有しておき、内覧時以外にも購入希望者に伝えてもらいましょう。具体的なアピールポイントについては「買主様に伝えたいオール電化マンションのメリット」の見出しで解説しています。

売り出し価格を見直す

売り出し価格が相場に比べて高い場合は、不動産会社の担当者と相談して売り出し価格を見直してみましょう。

もし不動産会社がマンションの相場価格を把握できていないと感じたら、あらためて別の不動産会社に査定を依頼するのもお勧めです。マンションの査定価格は不動産会社によって異なることがあり、必ずしも提示された査定価格で売却できるとは限りません。

その為、もし価格を見直す場合は複数社に査定を依頼し、査定価格の高さだけでなく査定価格の根拠まで確認しておくと良いでしょう。

長谷工の仲介では、随時マンションの無料売却査定を承っています。下記より、お気軽にご相談ください。

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不動産買取を視野に入れる

例えば「交通の利便性が悪い」「築年数が古い」など、オール電化マンションの立地や条件によっては仲介による売却が難しく、買取が向いているケースもあります。

買取とは、不動産会社に直接買い取ってもらう方法で、最短1週間で売却することも可能です。その為、売却したい時期が決まっている方や、現金化を急いでいる方にお勧めの売却方法です。
買取では相場価格よりも安い価格で売却となることが多いですが、仲介手数料がかからないのがメリットです。

また、少しでも高く、かつスムーズに売却したい方には「売却保証制度(買取保証制度)」がある不動産会社へ相談することをお勧めします。売却保証とは、一定期間は仲介による売却を目指し、期間内に成約できなかった場合は、あらかじめ決めた価格で不動産会社に買い取ってもらえるサービスです。

マンションの買取や買取保証については、こちらの記事で詳しく解説していますのでご覧ください。

マンション買取とは?仲介との違いや注意点、向いているケース、業者の選び方について解説

買取保証付き仲介とは?仲介との違いやメリット・注意点、売却の流れを解説

長谷工の仲介では、仲介はもちろんですが、直接買取や売却保証に対応しています。直接買取や売却保証について、詳しくはこちらをご覧ください。

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別の不動産会社に売却を依頼する

媒介契約の期間中に売却できない、もしくは不動産会社に対して不満がある場合は、媒介契約期間が終了するタイミングで、別の不動産会社への変更を検討してみてください。
しかし媒介契約期間中に解約すると、それまでにかかった広告費を請求されることがある為注意が必要です。

オール電化マンションが希望する期間内に売却ができないケースも想定し、マンション売却実績が豊富な不動産会社や、買取や売却保証に対応している不動産会社を選ぶと良いでしょう。

マンション売却業者の選び方や売却の流れについては、こちらの記事で詳しく解説していますのでご覧ください。

マンション売却の不動産会社の選び方は?判断基準や失敗しない為のポイントを解説

マンション売却完全ガイド!注意点や流れ、税金・費用、失敗事例を徹底解説

買主様に伝えたいオール電化マンションのメリット

オール電化マンションには、安全性や経済面で買主様にとって多くのメリットがあります。ここでは、オール電化マンションの主なメリットを6つご紹介します。

蓄電池があれば節電につながる

オール電化マンションに蓄電池が設置されている場合、電気を蓄えておくことができ、停電時など必要なときに利用できるのがメリットです。
電気料金プランによっては、電気代が安い夜間に蓄電しておき、昼間に使うことで節約にもつながります。

日々の工夫で十分節電ができる

オール電化マンションは、工夫次第で節電が可能です。
例えば、夜間に電気代が安いプランを選び、夜のうちに電気給湯器(エコキュート)にお湯を貯めておくことで節電効果があります。

他にも電気料金が安い時間帯に洗濯機や食洗器が作動するようにタイマーをセットしておくことで、電気代を節約することが可能です。

火災やガス漏れのリスクを軽減できる

オール電化マンションでは火やガスを使用しない為、火災やガス漏れのリスクを軽減できるのがメリットです。
またIHクッキングヒーターは直火ではない為、キッチンが暑くなりにくいことも魅力です。夏の暑い時期も比較的快適に調理できるでしょう。

手入れや日々のメンテナンスが簡単になる

五徳があるガスコンロに比べて、IHクッキングヒーターの表面はフラットな為、拭き掃除がしやすいことがメリットです。
またオール電化マンションはガスを利用しない為、ガスの設備点検も不要です。メンテナンスに手間がかからないことも魅力といえます。

災害時でも電気の復旧は早い

災害時の日本のライフラインの復旧スピードは、実は電気が一番早く、電気→水道→ガスの順番です。電気は復旧までにそれほど時間がかかりません。
また電気給湯器や電気温水器は、貯水タンクにお湯を貯めておくことができるので、災害時は生活用水としても利用できるのがメリットです。

出典:日本気象協会「備蓄品はこれが必要(知る防災)」

火災保険や住宅ローンの適用で優遇される

オール電化住宅は火を使わないで調理する為、保険会社によってはオール電化住宅に対して割引があり、火災保険が安くなる可能性があります。

またオール電化住宅は、金融機関によっては住宅ローン金利を優遇していることがあります。なお金利はそれぞれの金融機関で異なる為、実際の金利については、金融機関にお問い合わせください。

オール電化マンションの今後の需要はどうなる?

政府は、エコキュートなど省エネ基準を満たした設備導入に対して補助金(予算額に達し次第終了となる場合があります)を出しており、オール電化の普及を後押ししています。
また、調理の際に火を使わないことで安心・安全な暮らしを実現しやすい為、シニア世帯や子育て世帯を中心に支持されています。

オール電化マンションは全ての世帯から支持されるわけではないものの、その特徴から一定のニーズがあるのも事実です。今後も、ライフスタイルに合う世帯にとってオール電化マンションは選択肢の一つとなるでしょう。

まとめ

オール電化マンションだからといって、必ずしも売れないわけではありません。オール電化マンションならではのメリットを再確認し、アピールポイントを明確にしたうえで売却に臨みましょう。

マンションがスムーズに売却できるか否かは、不動産会社の販売戦略次第ともいえます。オール電化マンションの売却を依頼する際は、マンション売却が得意な不動産会社に依頼することが大切です。

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※本記事の内容は2025年7月3日現在のものであり、制度や法律については、今後改正・廃止となる場合がございます。

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この記事の著者

桜木理恵
私鉄系不動産会社にて仲介営業を約8年、大手ハウスメーカーのグループ会社にてリフォーム営業を5年従事した経験を活かし、現在不動産Webライターとして活動。保有資格は宅地建物取引士・管理業務主任者・2級ファイナンシャルプランニング技能士

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