2025.2.14買取保証付き仲介とは?仲介との違いやメリット・注意点、売却の流れを解説

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不動産売却は、不動産会社に仲介を依頼するのが一般的です。しかし不動産は売却したいタイミングで売れるとは限らない為、住み替えなどで現金化したい時期が決まっている場合は不安な方もいるでしょう。このような場合は、買取保証付き仲介を利用してみてはいかがでしょうか。

この記事では、買取保証付き仲介の特徴やメリット・デメリットについて解説します。また、実際に買取保証付き仲介を依頼した場合の流れやよくある質問にもお答えしています。

買取保証(売却保証)付き仲介とは?

不動産の買取には、「即時買取」と「買取保証」があります。買取保証付き仲介とは、一定期間不動産会社が仲介による売却活動を行い、買主様が見つからなかったときにはあらかじめ設定した買取価格で買い取ることを保証するものです。

不動産会社によっては、売却保証や買取保証と呼ぶこともありますが、基本的には同じサービスを指します。

仲介と買取の違い

買取保証付き仲介を検討するにあたって、仲介と買取の違いについて把握しておきましょう。
一般的な仲介と買取の違いを項目別に比較すると、以下の通りです。

比較項目 仲介 買取
売却価格 相場に近い価格で売却できる 相場よりも安くなる傾向がある
売却期間 3ヵ月程度かかることが多く、1年前後かかることもある 早ければ1週間程度で契約できる
仲介手数料 仲介手数料がかかる 仲介手数料は不要(不動産会社と直接取引する場合)
契約不適合責任 基本的には契約不適合責任を負う 契約不適合責任を負わない特約を付けるケースが多い

仲介と買取の違いについては、こちらの記事でご紹介していますのでご覧ください。

マンション買取とは?仲介との違いや注意点、向いているケース、業者の選び方について解説 売却

買取保証付き仲介のメリット

ここからは、買取保証付き仲介を依頼するメリットを3つご紹介します。

確実に現金化できる

買取保証付き仲介では、一定期間は仲介による売却を目指しますが、仮に仲介期間に売却できなくても買取による売却が可能な為、確実に現金化できるのがメリットです。売却できないことへの不安を感じることなく、安心して住み替えができます。

また仲介による売却にも挑戦できる為、なるべく高く売りたい方も売却価格に納得しやすいでしょう。

売却スケジュールや資金計画を立てやすい

買取による売却価格と時期が決まっている為、売却スケジュールや資金計画を立てやすく、住み替え先の購入を並行して進めることができます。
希望する物件を買い逃す心配がなく、住み替えを堅実に進められるでしょう。

買取の場合は仲介手数料がかからない

買取の場合は不動産会社と直接取引することになる為、仲介手数料がかかりません。
ちなみに、不動産会社が受け取ることができる仲介手数料の上限額は売買価格によって以下のように異なります。

売買価格 仲介手数料(上限額)を求める速算式
200万円以下 売買価格×5%+消費税
200万円超~400万円以下 売買価格×4%+2万円+消費税
400万円超 売買価格×3%+6万円+消費税

例えば、3,000万円で成約した場合の仲介手数料(上限額)を求める計算式は以下の通りです。

3,000万円×3%+6万円+消費税=105.6万円

売買価格が高額になるほど仲介手数料も高くなる為、買取によって仲介手数料の負担を減らせるのは大きなメリットといえます。

仲介手数料の計算方法や支払いについては、こちらの記事で詳しく解説していますのでご覧ください

不動産仲介業とは?仕組みや依頼するメリット、仲介会社の選び方を解説

出典:公益社団法人全国宅地建物取引業保証協会「不動産取引に関するお金の知識」

買取の場合は契約不適合責任免除される

通常の不動産取引では、売主様は買主様に対して契約不適合責任を負うことになります。

契約不適合責任とは、引き渡した不動産が売買契約で定めた品質や数量に適合しないと判断された場合に売主様が負う責任のことです。内容によっては、契約解除や損害賠償請求、売買代金の減額請求などをされることもあります。

例えば雨漏りについて説明なく売買契約を締結した後、引き渡し後に雨漏りすることが発覚した場合、買主様から改修費用を求められたり損害賠償を請求されたりする恐れがあります。

しかし買取による売却の場合、この契約不適合責任を免除とする特約を付けることが多く、引き渡し後のトラブルを避けることができます。

契約不適合責任については、こちらの記事で詳しく解説していますのでご覧ください。

マンション売却における瑕疵担保責任(契約不適合責任)とは?対策方法を解説

つなぎ融資を利用しやすい

つなぎ融資とは、注文住宅を建てる際など建物が完成する前に実行される融資のことで、着工金や中間金などの支払いに充てる為に利用されます。

買取保証付き仲介の場合、仲介による売却ができなかったとしても買取による売却価格と時期が確定している為、金融機関がつなぎ融資を承認してくれる可能性があります。

新居購入の為につなぎ融資の利用を検討している場合は、買取保証付き仲介に対応している不動産会社に相談しましょう。

買取保証付き仲介のデメリット

買取保証付き仲介にはデメリットもあります。ここでは、主なデメリットを4つご紹介します。

買取では売却価格が相場よりも低くなりやすい

仲介で売却できず、買取による売却となった場合、相場価格よりも安い金額での売却になる傾向があります。不動産会社は買取した後に、リフォームして再販することを目的としており、再販時に不動産会社が利益を見込める価格で買い取る為です。

基本的に1社と契約する必要がある

買取保証付き仲介を依頼する場合は、一定期間後に買取による売却を約束することになり、基本的には不動産会社と「専属専任媒介契約」もしくは「専任媒介契約」を締結することになります。

なお、媒介契約にはほかにも複数社と契約できる一般媒介契約があります。
各媒介契約の違いについては、以下の通りまとめています。媒介契約を締結する際はぜひ参考にしてください。

媒介契約の種類 専属専任媒介契約 専任媒介契約 一般媒介契約
不動産会社への依頼 1社に限定 1社に限定 複数社に依頼できる
不動産流通機構(レインズ)への登録 5営業日以内に登録する 7営業日以内に登録する 任意
不動産会社から売主様への報告 1週間に1回以上 2週間に1回以上 任意
売主様による自己発見取引 不動産会社を介する必要がある 可能 可能

専属専任媒介契約や専任媒介契約では、依頼する不動産会社が1社に限定される分、不動産会社から手厚いサポートを受けられます。
ただし、専属専任媒介契約を締結した場合、もし自分で買い手を見つけたとしても不動産業者を介して取引しなければなりません。

各媒介契約の特徴をよく理解したうえで契約を結びましょう。

専属専任媒介契約や専任媒介契約については、こちらの記事で詳しく解説していますのでご覧ください

専任媒介契約とは?他の媒介契約との違いやメリット・注意点を分かりやすく解説

不動産会社ごとに条件が異なる

全ての不動産が、買取保証の対象になるとは限りません。買取の条件は不動産会社ごとに異なります。

例えば、旧耐震基準の建物や、登記簿面積が50㎡未満の単身用のマンションなど買取を行わない条件を設定している不動産会社もあります。旧耐震基準とは、1981年5月31日以前に建築確認申請をしている建物のことです。1981年6月1日以降に建築確認申請した建物は新耐震基準となり、一般的に評価が異なります。

また、不動産会社によって買取価格に差が出ることがあります。査定額や買取価格を比較する為にも、複数の会社に相談するようにしましょう。

信頼できる不動産会社を選ぶ必要がある

前述した通り、買取保証付き仲介を依頼する場合は、基本的に不動産会社と専属専任媒介契約もしくは専任媒介契約を締結することになります。つまり複数社に査定を依頼していたとしても、依頼先は1社に絞り込まなければなりません。

仲介で売却できるかどうかは、不動産会社の力量や担当者のスキルが影響することがあります。不動産会社の選定は慎重に行うようにし、信頼できると感じた会社を選ぶようにしましょう。

買取保証付き仲介が役立つケースとは?

では、具体的にどのような場合に買取保証付き仲介が役立つのでしょうか。ここでは、買取保証付き仲介が向いている方の特徴をご紹介します。

  • 住み替えを予定していて、売却したい時期が決まっている方
  • スムーズに売却したいけれど、仲介での売却も目指したい方
  • 相続した不動産を早期に売却して、相続人で公平に分割したい方
  • 建物の築年数が古く、引き渡し後のトラブルが不安な方
  • 仲介による売却も興味はあるが、3ヵ月以内にまとまった資金が必要な方
  • 転勤が決まっている為、引っ越しまでに今の家の引き渡しまで終えたい方

前述した通り、買取保証付き仲介は売却価格と売却時期が確定するのが大きなメリットです。その為、離婚や相続、転勤などで安心して住み替えしたい方や売却資金を担保したい方に向いている売却方法といえます。

離婚や転勤、相続などのタイミングでマンションを売却する流れや注意点については、こちらの記事で詳しく解説していますのでご覧ください。

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買取保証付き仲介の流れ

ここからは、不動産会社に買取保証付き仲介を依頼した場合の一般的な流れを4つのステップでご紹介します。

STEP1:不動産の査定を依頼する

まず、不動産会社に査定を依頼します。
ただし、前述した通り買取保証付き仲介に対応していない会社もあります。査定を依頼する際に買取保証を行っているかどうか確認するようにしてください。

また複数の不動産会社に査定を依頼し、査定額や買取価格、サービスなどを総合的に比較したうえで信頼できる会社を選ぶようにしましょう。

長谷工の仲介は、買取保証付き仲介にも対応しています。無料で不動産査定を受け付けていますので、まずは下記よりお気軽にお問い合わせください。

無料売却査定はこちら

不動産売却査定については、こちらの記事で詳しく解説していますのでご覧ください。

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一戸建て売却の査定価格はどう決まる?見られるポイントや査定のコツとは

STEP2:不動産会社と媒介契約を結ぶ

買取保証付き仲介を依頼したい不動産会社が決まったら、不動産会社と媒介契約を締結します。

媒介契約を締結する際に買取となった場合の条件や、売買契約のタイミングなどについても決めていきます。不明なことや不安があれば、契約を結ぶ前に説明してもらうようにしてください。

STEP3:売却活動の結果を待つ

媒介契約締結後、売却活動が始まります。不動産会社が主体となって広告宣伝活動などを行いますが、売却を成功させる為にも売主様側でできることはなるべく対応するようにしましょう。

例えば、購入希望者の内覧で質問などが出た際は快く回答することが挙げられます。受け答えや対応によっては、購入希望者の購買意欲を高められるかもしれません。

土日や祝日は、内覧希望の連絡が入ることがあります。その為、急な内覧にも対応できるように日々室内の整理整頓を心がけましょう。売却する為にリフォームやハウスクリーニングは必要ありませんが、設備の故障や目立つ傷など気になることがあれば不動産会社の担当者に相談するようにしましょう。

内覧の流れや事前準備については、こちらの記事で詳しく解説していますのでご覧ください。

マンション売却での内覧の流れは?事前準備やチェックすべきポイントもご紹介

STEP4:買取手続きを行う

一定期間売却活動を行ったものの仲介による売却が成立しなかった場合は、不動産会社による買取の手続きを行います。不動産会社と売買契約を締結し、引き渡し日までに引っ越しを終えておきましょう。

この時点で、買取価格の見直しや、引き渡し時期を変更することはできません。引っ越しに向けて不要な家具や衣類などを早めに処分し、住宅ローンの残債が残っている場合は抵当権抹消手続きを行う必要があります。

なお住宅ローンの残高がある場合は、一括繰り上げ返済する旨を事前に金融機関へ連絡しておく必要があります。抵当権抹消手続きに多少時間がかかる為、決済日が決まったら早めに連絡するようにしてください。

買取保証付き仲介に関するよくある質問

最後に、買取保証付き仲介に関するよくある質問をご紹介します。

仲介で売却する期間を延長することは可能ですか?

仲介で売却する期間を延長できるかどうかは、不動産会社や契約内容によって異なります。延長できない条件で契約している場合は、残念ながら変更できません。
買取保証付き仲介を依頼する際は、契約内容を慎重に確認するようにしましょう。

買取価格が見直されることはありますか?

買取保証付き仲介を依頼し、当初の予定通り買取となった場合は買取価格を見直されることはありません。

ただし、仲介による売却期間を延長するなどして買取のタイミングが変更になった場合、買取価格が見直される恐れがあります。

買取価格が見直しされるかどうかについては、契約書の内容によって異なります。場合によっては、価格や条件が見直されることがある為、契約を締結する前に特約事項や特記事項を確認するようにしましょう。

まとめ

買取保証付き仲介とは、一定期間は不動産会社が仲介による売却活動を行い、成約に至らなかった場合は不動産会社が事前に約束した価格で買い取ることを保証するサービスです。

あらかじめ設定したタイミングで売却できる為、売主様としても売却スケジュールや資金計画を立てやすく、住み替えなどで現金化したい時期が決まっている方も安心して売却を進めることができます。
ただし、全ての不動産会社が買取保証付き仲介に対応しているわけではありません。また、不動産によっては買取の対象とならないこともあります。

買取保証付き仲介でスムーズに売却する為には、複数の不動産会社に査定を依頼し、査定額や買取価格を比較しつつ信頼できる不動産会社かどうか見極めるようにしましょう。

長谷工の仲介は、買取保証付き(売却保証付き)仲介に対応しており、不動産仲介実績も豊富です。また税理士による「税務相談サービス」や物件に付加価値をプラスできる「仲介バリューアップサポート」など各種サービスも充実しています。
まずは以下より、お気軽にご相談ください。

※本記事の内容は2025年2月14日現在のものであり、制度や法律については、今後改正・廃止となる場合がございます。

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この記事の著者

桜木理恵
私鉄系不動産会社にて仲介営業を約8年、大手ハウスメーカーのグループ会社にてリフォーム営業を5年従事した経験を活かし、現在不動産Webライターとして活動。保有資格は宅地建物取引士・管理業務主任者・2級ファイナンシャルプランニング技能士

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