汚いマンションをそのまま売り出しても、売れないのではと心配している方もいるでしょう。
そもそも、不動産は経年劣化により、どうしても汚れや傷が目立つようになります。しかし、そうした経年劣化の状態に応じて適切に対処すれば、売却は十分に可能です。
この記事では、汚れが目立つマンションを売却する方法と押さえておくべきポイントを解説します。マンションの売却を決めたら、事前にしておくべきこともご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
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汚いマンションは売れない?
汚れが目立つマンションは、本当に売れないのでしょうか。
国土交通省のデータによれば、既存(中古)住宅を購入しなかった理由として、「新築の方が気持ち良いから(57.6%)」「リフォーム費用などで割高になる(28.1%)」「隠れた不具合が心配だったから(27.2%)」との回答があり、中古物件の汚れや不具合を懸念している方が一定数いることが分かります。
また、経年による劣化を除いてマンションの室内や共用部分の状態が極端に悪く、内覧に来た方に「汚いマンション」という印象を持たれてしまうと、売却までに時間がかかったり、希望する価格で売りづらくなったりすることもあります。
しかし適切な対処をして、売り方やアピールの仕方を工夫することで、スムーズに売却することも可能です。
出典:国土交通省 住宅局「令和5年度住宅市場動向調査報告書」
汚れが目立つマンションを売却する方法は?
汚れが目立つマンションをスムーズに売却する方法を3種類ご紹介します。
買取で不動産会社に売却する
汚れが目立つマンションを売却する方法として、不動産会社による買取があります。
買取とは、不動産会社にマンションを直接買い取ってもらう売却方法です。
買取では不動産会社と直接取引する為、通常仲介手数料がかかりません。
また、内覧対応が不要で早ければ1週間程度で契約できる為、買い替えなどで今のマンションを現金化したい時期が決まっている方にお勧めです。
さらに、そのままの状態で買い取ってもらえることが多く、契約不適合責任を負わない特約を付けられるケースもある為、物件の状態に不安がある方でも安心して売却できます。
契約不適合責任とは、売主様が買主様に引き渡した不動産が契約内容に適合しない場合に売主様が負う責任のことです。もし、契約時と異なる不動産を引き渡してしまうと損害賠償を請求されたり、契約を解除されたりする恐れがあります。
ただし不動産会社は、リフォームをして再販することを目的にマンションを買い取る為、最終的な買取価格は相場価格の7割程度になることがあります。買取を検討する場合は、不動産会社に売却査定を依頼する際に買取に対応しているか確認し、買取金額も提示してもらうと良いでしょう。
マンションの買取については、こちらの記事で詳しく解説していますのでご覧ください。
マンション買取とは?仲介との違いや注意点、向いているケース、業者の選び方について解説
不動産買取の相場は仲介の何割?調べ方や売却成功のポイントを解説
仲介で第三者に売却する
マンションは、不動産会社に仲介を依頼して売却するのが一般的ですが、買取保証付き仲介という選択肢もあります。
買取保証付き仲介とは、一定期間は仲介で市場価格での売却を目指し、売れなかったときはあらかじめ決めた金額で不動産会社に買い取ってもらう売却方法です。
仲介で売り出す場合は、内覧に対応する必要があります。水回りなど購入希望者が気にされる箇所を可能な限り清掃して、汚れを軽減するようにしましょう。内覧に備えて掃除しておきたい箇所については、後ほど詳しくご紹介します。
ただし、なかには買取保証(売却保証)に対応していない不動産会社もあります。マンションの売却を相談する際は、提供しているサービスやサポート体制を確認しましょう。
マンションの売却や買取保証付き仲介については、こちらの記事で詳しく解説していますのでご覧ください。
マンション売却完全ガイド!注意点や流れ、税金・費用、失敗事例を徹底解説
買取保証付き仲介とは?仲介との違いやメリット・注意点、売却の流れを解説
無償譲渡・専門業者に売却する
仲介や買取による売却が難しい場合は、最終手段として無償譲渡や専門業者への売却も視野に入れましょう。
マンションを手放すことで管理費や修繕積立金を支払う必要がなくなり、固定資産税や都市計画税の納税義務がなくなります。
ただし無償譲渡は贈与があったとみなされ、受け取った側には基本的には贈与税(法人の場合は法人税)が課されます。知人に無償譲渡する場合は税金が発生する場合がある点に注意しましょう。
ちなみに、無償譲渡を引き受ける専門業者もあります。専門的な知識を持つ業者に譲渡することで、トラブル回避につながります。仲介や買取による売却が難しい場合は、専門業者への無償譲渡も検討してみましょう。
汚れが目立つマンションを高値で売却する為のポイント
汚れが目立つマンションを、なるべく高値で売却する為のポイントを7つご紹介します。
自分でできる範囲を掃除する
マンションの汚れが目立つ場合は、少しでも良い印象を与えられるように、自分でできる範囲で構いませんので、内覧に備えて掃除をしておきましょう。
水回り
キッチンや浴室、トイレなどの水回りは汚れが目立ちやすく、購入希望者も気になる箇所です。赤カビや黒カビ、水アカが気になる箇所は、専用の洗剤を使って綺麗にしましょう。
ほかにもレンジフードやガスコンロの油汚れは、臭いの原因になることもあります。専用洗剤や重曹などを使って、掃除しておきましょう。
また、キッチンに関しては、食器やキッチン用品を整理整頓することでスッキリした印象になります。掃除だけでなく、不要なものがあれば処分するなどして片付けておきましょう。
建具
もし襖や障子など、建具に大きな破れや目立つ汚れがある場合は、事前の張替えをお勧めします。専門業者に頼む方法もありますが、自分で張り替えることもできます。
最近では、インターネット上に襖や障子の張替え方法を解説している動画やWeb記事も公開されています。自分自身で対応できる範囲であれば、動画などを参考にして綺麗に張替えておきましょう。
張替えの材料は、ホームセンターやオンラインショップで購入できます。
クロス
室内の広い部分を占めるクロスは、汚れていると部屋の印象を悪くしかねません。特に喫煙者がいる場合は、黄色く変色していることがあります。
まずは表面のホコリを落とし、水で濡らした雑巾に中性洗剤を数滴たらして優しく拭き上げましょう。その後水拭き、乾拭きして仕上げます。
タバコのヤニが気になる場合は、重曹やセスキ炭酸ソーダで拭き掃除してみましょう。ただし強く擦り過ぎると表面を傷めてしまいますので、注意してください。
玄関
玄関は、内覧者が初めに足を踏み入れる空間です。
シューズクローク内のカビや靴の汚れをそのまま放置してしまうと、臭いの原因にもなります。
シューズクローク内は水拭きして、洗えるスニーカー類は洗っておきましょう。換気も大切ですが、臭いが気になる場合は消臭スプレーを活用してみてください。
土間部分にはなるべく靴を置かないようにし、砂ぼこりを取り除く為に、掃き掃除も忘れないようにしましょう。
バルコニー
見落としがちなのが、バルコニーの掃除です。内覧者はバルコニーも確認することが多い為、少なくとも掃き掃除をして、枯れ葉やゴミを取り除いておきましょう。
水洗いができる場合は、デッキブラシなどを使ってこすり洗いすると綺麗になります。水洗いが難しい場合は、水で濡らした後に固く絞った新聞紙を床にばらまいて、ほうきで集めながらホコリを取り除きましょう。
共用部分
内覧者は、エントランスや廊下、ゴミ置き場などの共用部分も気になるものです。内覧前に共用部分もチェックし、落ちているゴミや郵便物などがあれば拾っておきましょう。ただしゴミ置き場など広範囲の汚れは、個人での対処が難しい為、気になる場合は管理会社に相談することをお勧めします。
ハウスクリーニングを依頼する
自分で掃除しても綺麗にならない場合や、忙しくて掃除の時間を確保できないときは、プロによるハウスクリーニングを利用しましょう。
例えば水回りなど、気になる箇所だけ依頼することも可能です。費用はかかりますが、見栄えが良くなるので検討してみてください。
ハウスクリーニングの相場や注意点については、こちらの記事で詳しく解説していますのでご覧ください。
マンションのハウスクリーニングの相場は?売却時に実施するメリットやポイントを解説
長谷工の仲介では、提携する清掃会社をご紹介しています。通常価格から5〜8%オフの優待価格でご利用いただけますので、ぜひご検討ください。
不用品の処分・整理整頓をする
室内が物であふれていると、空間を狭く感じさせてしまいます。
内覧に備えて不用品は処分し、室内を整理整頓しておきましょう。新居で使わない家具を処分しておけば、引っ越し準備もしやすくなります。粗大ゴミは処分(回収)に時間がかかることがある為、計画的に進めましょう。
リフォームの実施はよく検討する
マンションをリフォームしても、高く売却できるとは限らない為、リフォームを検討する場合は不動産会社の担当者に必要かどうか相談しましょう。
リフォームにかかった費用を売却価格に上乗せできず、費用の大半が持ち出しになることもあるからです。
そもそも売却する前にハウスクリーニングやリフォームが義務付けられているわけではなく、買主様が不具合やキズがあることを納得していれば法的にも問題ありません。
マンションのリフォームについては、こちらの記事で詳しく解説していますのでご覧ください。
マンション売却でリフォームは不要?売却価格などの面からその理由を徹底解説
マンションリフォームの費用相場は?費用を抑えるポイントや実施する際の注意点を解説
掲載写真の見せ方を検討する
購入希望者は、ポータルサイトなどに掲載された物件写真を見たうえで内覧を申し込む為、掲載写真の見栄えが悪いと内覧につながりづらくなります。
その為、掲載用の写真を魅力的に見せる工夫をしましょう。例えば、撮影する際は室内を整理整頓しておき、昼間でも照明を付けて撮影することで明るい印象を与えられるようになります。
長谷工の仲介では「仲介バリューアップサポート」の一つとして、プロのカメラマンによる撮影を実施しています(ご利用条件あり)。詳しくは、こちらをご覧ください。
ホームステージングを検討する
室内をおしゃれに見せる方法として、ホームステージングがあります。
ホームステージングとは、室内を整理整頓し、インテリアや小物などを効果的に設置することで、モデルルームのような空間を演出することです。
室内の見栄えを良くすることで資産価値を高めることができ、結果として早期成約につながりやすくなります。
長谷工の仲介では、ご希望の売主様にホームステージングをご提供しています。詳しくは、こちらをご覧ください。
不動産会社と事前に内覧の打ち合わせをする
室内が綺麗になったら、不動産会社の担当者と内覧に向けて打ち合わせをしましょう。
購入希望者にどのように魅力を伝えるか、アピールポイントは何かなど、内覧時の段取りも含めて打ち合わせしておくことが大切です。
例えば「近くに複数のスーパーがあって買い物が便利」「大きな公園には魅力的な遊具がたくさんあり、子どもの遊び場としてお勧め」など、住んでいるからこそ分かる魅力を伝えるようにしましょう。
内覧の流れについては、こちらの記事で詳しく解説していますのでご覧ください。
マンション売却での内覧の流れは?事前準備やチェックすべきポイントもご紹介
マンション売却を決めたら何をする?
マンションの売却を決めたら、何から始めたら良いのでしょうか。最後に、売却価格の目安を調べる方法と売却の流れを解説します。
売却価格の目安を調べる
マンションの売却を決めたら、まずはいくらぐらいで売れるのか把握する為に、売却価格の目安を調べましょう。ここでは、4つの方法をご紹介します。
複数の不動産会社に査定を依頼する
より精度の高い売却価格の目安を知りたいときは、不動産会社へ査定を依頼しましょう。
査定には大きく分けると「机上査定」と「訪問査定」の2種類があります。
| 査定の種類 | 概要説明 |
|---|---|
| 机上査定 |
|
| 訪問査定 |
|
マンションを売却するかどうか判断したいときや、依頼する不動産会社の候補を選定したいときは、比較的早期に結果が分かる机上査定が向いています。
ただし、実際に売却する際は訪問査定が必要になります。その為、売却することが決まっている方、なるべく精度の高い査定価格を知りたい方には、訪問査定をお勧めします。
売却査定の流れやコツ、机上査定と訪問査定の違いについては、こちらの記事で詳しく解説していますのでご覧ください。
マンションの売却査定で見られるポイントとは?査定の流れや高く売るコツ、注意点を解説
一戸建て売却の査定価格はどう決まる?見られるポイントや査定のコツとは
机上査定とは?訪問査定との違いや査定のポイント、メリット・デメリットを解説
長谷工の仲介では、マンションの売却査定を無料で承っています。まずは、お気軽にご相談ください。
国土交通省の不動産情報ライブラリで調べる
不動産情報ライブラリとは、国土交通省が運営するWEBサイトです。不動産の取引価格や成約価格だけでなく、都市計画情報なども一緒に調べることができます。
会員登録の必要はなく、地図もしくは地域から検索できます。
しかしマンション名は表示されず、取引価格のほかに所在や最寄り駅からの距離、間取りなどしか分かりません。普段マンションの売り出し価格をチェックしていない方にとっては、売却価格の目安を想定するのは難しいかもしれません。
レインズマーケットインフォメーションで調べる
レインズマーケットインフォメーションとは、公益財団法人不動産流通機構が運営しているサイトです。
会員登録の必要はなく、都道府県や地域を絞って成約事例を検索できるのが特徴です。
さらに追加検索条件を選ぶことで、欲しい情報を検索しやすくなりますが、こちらもマンション名は表示されません。
表示された情報のみで売却価格の目安を想定するのは、見慣れない方にとっては難しいでしょう。
不動産会社のポータルサイトで調べる
不動産会社のポータルサイトを使って、近隣マンションの物件価格を調べることで、売却価格の目安を想定できます。
まず最寄り駅が同じマンションで、築年数が近いマンションの物件価格を調べてみましょう。所在する階や部屋の向き、専有面積などによって、物件価格も変動します。なるべく近い条件のマンションの売り出し価格を参考にすると良いでしょう。
マンション売却なら、実績豊富な長谷工の仲介へぜひご相談ください。
売却の全体像を把握する
マンション売却を進める前に、売却の全体像を把握しておきましょう。流れをつかんでおくことで、スムーズに進めることができます。
一般的な流れは以下の通りです。
- 不動産会社へ売却査定の依頼
- 売り出し価格の決定・不動産会社と媒介契約を締結
- 売却活動開始
- 契約条件の交渉
- 売買契約締結
- マンションの引き渡し準備
- 残代金の授受・マンションの引き渡し
- 確定申告
マンションを売り出してから引き渡しまでに、4〜6ヵ月かかるのが一般的です。しかし汚れが目立つマンションは、想定よりも売却までに時間がかかる恐れがあります。ある程度余裕を持って、スケジュールを立てるようにしましょう。
売却の流れや売れるまでの平均期間、早期売却のコツについては、こちらの記事で詳しく解説していますのでご覧ください。
マンション売却完全ガイド!注意点や流れ、税金・費用、失敗事例を徹底解説
中古住宅が売れるまでの平均期間は?早期売却のコツと売れない場合の対処法をご紹介
マンション売却では複雑な手続きも多く、売却の進め方に悩む方は少なくありません。長谷工の仲介では、売却に関するご相談を随時受け付けています。売却について不安や不明点がある方は、「売却何でも相談」からお気軽にお問い合わせください。
まとめ
マンションを売り出す際に、必ずしもハウスクリーニングやリフォームを行う必要はありません。汚れや不具合がある場合も、買主様がその内容を了承していれば不動産取引としては問題ありません。
ただし、汚れや不具合のあるマンションを敬遠する方もいますので、室内を綺麗に掃除し、必要に応じて不具合を改善するなど適切な対応を行うことが大切です。
マンションの売却を決めたら、スムーズに売却する為にも売却価格の目安や売却の流れを事前に把握しておきましょう。
また、汚れや不具合の程度によっては、仲介による売却だけでなく、不動産会社の買取を検討したほうが良い場合もあります。その為、幅広い売却方法に対応している不動産会社に依頼することをお勧めします。
長谷工の仲介では、マンションの売却査定を無料で承っています。まずはお気軽にご相談ください。
※本記事の内容は2025年7月24日現在のものであり、制度や法律については、今後改正・廃止となる場合がございます。



