家を売却したお金で借金の返済を検討している方もいるのではないでしょうか。
借金返済の為に家を売却する場合、いくつか確認すべき点や注意点があり、状況によっては完済や売却が難しくなります。
この記事では、家を売却して借金を返済する前に確認すべきことや注意点、売却方法について解説します。
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家を売却して借金返済!その前に確認すべきこと
家を売却すれば借金が完済できる可能性がある一方、状況によっては売却しても完済できない・そもそも売却できないケースもあります。
その為、借金返済の方法として家を売却することが有効かどうかを判断する際には、ここでご紹介する5つのポイントを把握したうえで検討しましょう。
家の資産価値はいくらか
家がいくらで売れるかを把握できないことには、借金を完済できるのかどうかを判断できません。
家の資産価値を知る方法としては、以下の4つが挙げられます。
- 国土交通省の不動産情報ライブラリで過去の成約価格を調べる
- レインズマーケットインフォメーションで過去の成約価格を調べる
- 不動産ポータルサイトなどで類似物件の売り出し価格を調べる
- 不動産査定を受ける
同じ地域の類似物件の成約価格や売り出し価格を調べることで、自分の不動産の売却想定価格を把握できます。
しかし、不動産は同じものが2つとない為、いくら類似する物件でも自分の不動産とは価格が大きく異なるケースも少なくありません。
自分の不動産に適した価格を知りたい場合は、不動産会社の査定を受けることをお勧めします。不動産会社の査定では、家の状態や市場などを踏まえておおむね3ヵ月以内で売却できるであろう価格を提示してくれるので、より売却価格に近い価格を把握することが可能です。
まずは、不動産査定を受けて家の価値を把握してみると良いでしょう。
長谷工の仲介では、無料査定を行っているので気になる方はぜひご相談ください。
不動産査定については、こちらの記事で詳しく解説していますのでご覧ください。
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住宅ローンの残債や借金の額はいくらか
借金の額を正確に把握することも大切です。
借り入れをしている金融機関に問い合わせるなどして正確な借金の額を把握しましょう。
また、住宅ローンが残っている家を売却するには住宅ローンの完済が必須となりますので、残債の確認も必要です。
住宅ローンの残債は毎年年末頃に送付される住宅ローン残高証明書や借り入れ時の返済計画表で把握できます。
証明書などがない場合は金融機関に問い合わせてみると良いでしょう。
売却にどれくらい費用や税金がかかるか
家を売却することで売却代金が手に入る一方、売却時には費用や税金がかかります。
費用や税金の支払いも考慮しなければ、手元に残るお金が想定より少なくなり返済計画が狂う恐れもあるでしょう。
売却時にかかる主な税金や費用は以下の通りです。
| 売却時にかかる費用や税金 | 場合によってはかかる費用や税金 |
|---|---|
|
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一般的に売却時にかかる費用の目安は査定価格の5~7%ほどといわれています。
あらかじめどれくらいの費用がかかるかをシミュレーションしたうえで、返済に充てられるお金を把握することが大切です。
不動産売却や売却にかかる費用については、こちらの記事で詳しく解説していますのでご覧ください。
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売却後の住まいはどうするか
家を売却すれば住む場所がなくなる為、どこに住むのかも同時に考えておく必要があります。
新居の選択肢としては住み替えや賃貸がありますが、どちらにしても新居を用意するにはお金が必要です。
購入費用や月々の家賃なども調べ、売却代金から一部新居の費用も差し引いて借金返済を考えるようにしましょう。
近隣に実家があるなら費用節約の為、一時的に実家に戻るのも一つの選択肢です。
同居人の了承は得ているか
家の売却は所有者であれば同居人の同意なく行えます。
とはいえ、同居人に同意なく売却すると関係性が悪化したり、内覧など売却活動に協力してくれなかったりする恐れもあるでしょう。
スムーズに家を売却する為には同居人に同意を得ておくことが大切です。
借金の状況や査定価格などをきちんと説明すれば、同居人の同意も得やすくなるでしょう。
家を売却して借金を返済する際の注意点
家を売却しても、必ずしも借金の問題が完全に解決するとは限りません。
売却代金で借金返済を検討する際には、以下の3つの注意点を押さえておくようにしましょう。
売却価格によっては借金の返済が難しいこともある
売却代金の数千万円が手に入れば借金を完済できると単純に考えてはいけません。
売却代金は全て自由に使えるわけではなく、住宅ローンの残債や売却にかかる諸費用・税金、新居の費用などを差し引いた残りの資金を借金の返済に充てることになります。
その為、売却価格によっては借金の完済が難しいケースもあることは覚えておきましょう。
特に、住宅ローンが残っている場合、売却時には住宅ローンを完済する必要があります。家の売却価格と住宅ローンの関係はオーバーローンとアンダーローンの2種類に分かれ、それぞれで対応が異なります。ここからは、それぞれのケース別に具体的な対応方法を解説していきます。
オーバーローンの場合
オーバーローンとは、住宅ローンの残債が売却価格を上回っている状態です。
もし売却価格で住宅ローンの完済が難しい場合でも、足りない分を自己資金や住み替えローンなどで充当できれば売却可能です。一方、どう工夫しても住宅ローンを完済できない場合は、売却を進められないので注意しましょう。
ただし、オーバーローンの状態でも金融機関の同意を得ることで任意売却により家を売却できる可能性もありますが、リスクも大きい為、安易に検討しないほうが良いでしょう。
任意売却については、後ほど詳しく解説するので参考にしてください。
アンダーローンの場合
アンダーローンとは、売却価格が住宅ローンの残債を上回る状態です。
売却すれば住宅ローンを完済できるので、問題なく売却を進められます。
しかし、売却代金から住宅ローンの残債や諸費用などを差し引く為、状況によっては借金の完済が難しい恐れがあります。
査定価格や住宅ローンの残債の状況を正確に把握し、完済できるかどうかはシミュレーションしておくようにしましょう。
共同名義の場合は名義人全員の承諾が必要
不動産が夫婦や親子などで共有名義になっていることもあるかもしれません。
不動産が共有名義の場合、自分の持分だけであれば他の共有名義人の承諾なしに売却することは可能です。
しかし、不動産全体を売却するには名義人全員の承諾が必要となる為、事前に話し合っておきましょう。
ただし、持分のみを売却しても、一般的に買主様が現れることは少なく他の名義人とトラブルにもなりやすい為、現実的ではありません。
仮に売却できたとしても相場価格よりも価格が下がる為、借金返済を目的として売却を考える場合は、全員の承諾を得て不動産全体を売却したほうが良いでしょう。
共有名義の不動産を売却する際の注意点については、こちらの記事で詳しく解説していますのでご覧ください。
共有名義とは?不動産における意味やメリット・注意点、解消方法を解説
共有名義のマンションを売却する方法は?売却までの流れや注意点を解説
売却にはある程度時間がかかる
一般的に、家の売却には物件の売り出しから成約までに3~6ヵ月ほど時間がかかり、条件によってはそれ以上かかるケースも珍しくありません。
そもそも、不動産売却は買主様あっての取引である為、自分の希望するスケジュール通りに進まない恐れがあります。
その為、返済期限が迫っている場合は、売却では間に合わない恐れもあるので注意しましょう。
中古住宅の売却期間については、こちらの記事で詳しく解説していますのでご覧ください。
中古住宅が売れるまでの平均期間は?早期売却のコツと売れない場合の対処法をご紹介
家を売却して借金を返済するにはどうする?
ここでは、借金返済の為に家を売却する際に考えられる4つの売却方法を解説します。
不動産仲介
不動産仲介とは、不動産会社に仲介に入ってもらい家を売却する方法です。
不動産会社と媒介契約を結び、広告などを通して買主様を見つけて売却します。
一般的な家の売却といえば、仲介を指すケースが多いでしょう。
仲介であれば市場価格での売却を目指せる為、高値での売却が期待できます。
しかし、一から買主様を見つける必要があるので、売却にはある程度時間がかかる点には注意しましょう。
不動産仲介で売却する方法については、こちらの記事で詳しく解説していますのでご覧ください。
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不動産会社による直接買取
買取とは、不動産会社が直接不動産を買い取る売却方法です。
仲介では不動産会社が間に入るものの買主様は第三者となるのに対し、買取では不動産会社が買主となります。
仲介のように買主様を広告で探す必要がなく、不動産会社と条件面で合意すれば売却できる為、短期間での売却も可能で、仲介手数料も基本的にはかかりません。また、不動産会社が買い取った後にリフォームやリノベーションを実施して再販することが多い為、売主様側で解体費用・修繕費用といった費用を負担する必要はありません。
しかし、再販時に不動産会社が利益を得る為に買取では仲介よりも査定価格が下がる傾向にあります。査定価格によっては借金の完済が難しくなる為、買取査定を受けて慎重に判断するようにしましょう。
マンション買取については、こちらの記事で詳しく解説していますのでご覧ください。
マンション買取とは?仲介との違いや注意点、向いているケース、業者の選び方について解説
長谷工の仲介では買取にも対応しています。
買取を検討している方はお気軽にご相談ください。
リースバック
リースバックとは、家を売却して新たに賃貸契約を結んでそのまま家に住み続ける方法です。
リースバックで売却することでまとまった売却代金を得られるので借金を返済しやすくなるうえ、慣れ親しんだ家にそのまま住み続けられるというメリットがあります。
また、新居への引っ越し費用などを抑えられるほか、周囲に売却したことが知られにくい点も特徴です。
契約によっては家の買い戻しも可能な為、一時的に借金の返済が難しいといった場合にも適しています。
ただし、リースバックも買取と同様に売却価格が仲介よりも下がりやすく、賃料は相場よりも高くなりやすい点に注意が必要です。
これは、リースバックの賃料は周辺相場ではなく買取価格や期待利回りをもとに算出されることが理由です。
その為、実際には買取価格が高かったり期待利回りが高かったりすると賃料が高くなりやすく、逆に買取価格が安かったり期待利回りが低かったりする場合には賃料が安くなりやすいです。
賃料の支払いができなくなれば家から出ていく必要がある為、賃料を支払い続けられるかどうかも考慮する必要があります。
リースバックについては、こちらの記事で詳しく解説していますのでご覧ください。
長谷工の仲介はリースバックにも対応していますのでお気軽にご相談ください。
任意売却
任意売却とは、住宅ローンの返済が滞った状況で金融機関の合意を得て不動産を売却する方法です。
住宅ローンの返済が滞ると、最終的に家は競売にかけられてしまいます。
競売では売却価格が大きく下がり、さらに売却代金から引っ越し費用を捻出できないなど売主様にとってデメリットも大きいです。
一方、任意売却であれば仲介で売却を進められる為、市場価格での売却を目指しやすく、買主様を選んだり売却代金で引っ越し費用を捻出したりと柔軟な売却ができるというメリットがあります。
その為、競売を避ける方法として任意売却が選ばれるのが一般的です。
売却代金で住宅ローンを完済するのが難しく、すでに住宅ローンを滞納してしまっている場合は、早い段階で金融機関と相談し任意売却を検討すると良いでしょう。
任意売却や競売については、こちらの記事で詳しく解説していますのでご覧ください。
少しでも早く・高く売りたい!押さえておきたいポイント
家の売却代金で借金を返済したい場合、少しでも早く、そして高く売りたいと考えるのは当然です。
ちょっとしたポイントを押さえるだけでも家の売却結果は大きく変わる為、ここでご紹介する売却時の3つのポイントを押さえておきましょう。
複数の不動産会社に相談する
不動産会社によって得意分野やエリアは異なります。
また、査定方法も異なる為、複数社の査定結果を比較すると数百万円違っていたというケースは珍しくありません。
仮に、査定数が少ないと比較対象が少なく、査定価格が適切かどうか判断するのが難しくなるでしょう。
たまたま低い査定価格を提示する不動産会社だったとしても、比較対象がなければ査定価格を鵜呑みにしてしまうかもしれません。
その為、査定時にはできるだけ複数の不動産会社に相談することで、査定価格や担当者の対応などを比較でき、より条件の良い不動産会社に出会えるでしょう。
相場に応じた適正価格で売り出す
売却時には、相場に応じた適正価格で売り出すことも押さえておきたいポイントの一つです。
例えば、売り出す際の価格が相場よりも高いと、買主様から避けられやすくなります。
さらに、売却が長期化することで値下げが必要になったり、物件への印象が悪くなったりと売却するうえで不利になるリスクもあります。
一方で、相場よりも安ければ良いわけでもありません。
もちろん、相場よりも安い価格で売り出すことでお得感を与えられる為、早期で売却できる可能性はありますが、結果的に手元に残るお金が少なくなってしまい借金の完済が難しくなる恐れがあります。また、相場よりも安すぎると事故物件などで「何かしら安くする理由があるのでは」と疑われてしまうケースもあるので注意しましょう。
スムーズに売却する為にも、自分でも相場を調べたうえで査定価格や不動産会社のアドバイスを参考に適切な価格をつけるようにしましょう。
可能であれば空室の状態で売り出す
空室の状態であれば内覧時の印象を良くでき、早期での売却も期待できます。
内覧は買主様の購入判断に大きく影響する為、内覧時には室内を清潔に広く見せることが重要です。その点、空室であればスッキリとした状態を見せられるので有利になります。
しかし、空室の状態で売却を進めるには新居や仮住まいへの引っ越しを済ませておく必要があり、金銭的に負担となるケースも少なくないでしょう。
その場合は、無理に空室にする必要はありません。住んでいる状態であっても、工夫次第で内覧時の印象を上げることは可能です。例えば、徹底的な清掃や整理整頓、水回りのハウスクリーニング・ホームステージングなどの方法があるので、費用対効果を考えて検討してみると良いでしょう。
住みながら売却する場合のポイントについては、こちらの記事で詳しく解説していますのでご覧ください。
住みながら家を売ることはできる?メリット・デメリットや注意点を解説
長谷工の仲介では、ホームステージングやハウスクリーニングなどのサービスも行っております。ご興味のある方はこちらをご覧ください。
家を売却しても借金が返済できない場合は?
家を売却しても借金が返済できない場合、最終的には債務整理を検討することになります。
債務整理とは、債権者との交渉や裁判所への申し立てによって借金の減額や免除などを行う方法です。
債務整理の方法には、大きく以下の3つがあります。
| 任意整理 | 個人再生 | 自己破産 | |
|---|---|---|---|
| 借金減額の程度 | 利息分のみ減額 | 5分の1~10分の1に減額 | 全額免除 |
| 財産の保有 | 可能 | 一部可能 | 生活に最低限必要な財産のみ |
| 官報への掲載 | なし | あり | あり |
| 仕事への影響 | なし | なし | あり |
任意整理とは、債権者との話し合いを通じて利息分を減額し返済計画を立て直す方法です。
任意整理の場合、財産を手放す必要はなく、職業選択にも制限はありません。また、官報(国が発行している機関紙)に氏名や住所などが掲載されることもありません。
一方、個人再生と自己破産は裁判所の許可を得て行う手続きです。
個人再生では、借金を大幅に減額して残りを3~5年で返済します。保有している財産を手放す必要はありませんが、財産の額に応じて借金の減額幅が決まることもあり、状況によっては財産の一部を処分する必要があるかもしれません。個人再生では、任意整理と同様に職業選択に制限がつくことはありませんが、官報に掲載される為、知人に知られる恐れがある点に注意が必要です。
自己破産は、借金の返済義務を免除してもらう方法です。
自己破産の場合、借金が全額免除されますが、保有できる財産は生活に必要な最低限のものに限られます。また、官報に掲載され、弁護士や税理士などの士業や警備業、旅行業など一部の仕事に就けなくなります。
債務整理の種類によって返済の負担やメリット・デメリット、手続きの難易度は変わってくる為、状況に応じて適切な手段を選ぶ必要があります。
しかし、何も手を打たずに借金を放置していても問題が解決することはない為、返済が難しいと感じたら早めに弁護士に相談すると良いでしょう。
まとめ
家を売却することで借金を完済できる可能性があります。
しかし、借金の額や住宅ローンの残債、売却価格によっては借金を完済できない恐れもあるので、現状を正確に把握して返済計画を立てるようにしましょう。
特に、住宅ローンの残債が多いと借金が完済できないだけでなく、そもそも売却できない恐れもあるので注意が必要です。
いずれにしても、家を売却して借金を返済する為には少しでも早く・高く売ることが大切です。仲介だけでなく買取やリースバックなども視野に入れ、どうしても無理な場合は任意売却や債務整理も検討すると良いでしょう。
長谷工の仲介では、仲介だけでなく買取・リースバックにも対応しています。
まずは、無料査定からお気軽にご相談ください。
※本記事の内容は2025年3月11日現在のものであり、制度や法律については、今後改正・廃止となる場合がございます。



